古書でたどる 村山知義


村山知義・関連の書籍によって、その生涯をたどることができるように並べてみました。
おかげさまで、一括注文してくださった方がいらっしゃり、ほとんどが在庫切れでございますが、今後も入荷次第、ご紹介していきたいと思っております。
ご研究の方々のお役に立つことができましたら、とてもうれしく思っております。

ご質問などございましたら、遠慮なくお申し付けください。


演劇的自叙伝 1〜4巻揃い
村山知義 著・装幀/東邦出版社・東京芸術座出版局/1974年第四刷
品切れ中
condition:並、函付

1965年2月から雑誌『テアトロ』に連載されていた知義の自叙伝。これほど衝撃的で面白い自伝にはなかなかお目にかかれません。ただ、残念なのは、この自伝の連載は、1977年の知義の死去によって、1901年から1933年(32歳)までの記述で終わってしまったこと。テアトロに若干この続き(35歳くらいまで)の連載があるが、第5巻を発行する分量にはなっていない。この「演劇的自叙伝」は、バラ売りでは、古書店で見ることがありますが、全巻揃いはめったに見つけることができません。特に「東京芸術座出版局」から発行の第四巻が発行部数が少ないため、ほとんど出回っていない様子。第2巻に記述されている、前衛美術運動時代の知義の才気と行動力には驚嘆します。


演劇的自叙伝 第1部
村山知義 著・/東邦出版社/1970年初版
品切れ
condition:函欠

こちらは、演劇的自叙伝の初版本。この昭和45年の初版は装幀が異なります。第一部では誕生から20歳までが綴られています。


村山知義戯曲集 上下揃い
村山知義 著・装幀/新日本出版社/1971年初版
品切れ中
condition:並、函付き

1926年1月の心座第2回公演で上演された『孤児の処置』にはじまり、以後テレビと映画のシナリオを含め、約200編を世に送り出した知義。この戯曲集では、知義自身が選択し、26年9月に上演された『兄を罰せよ』から、1970年の『女だけの砦』まで36編が収められています。また、知義と籌子の自由学園での結婚式や、知義がデザインした葵館のカフェで二人がたたずむ写真などの珍しい写真も収録されています。


村山知義戯曲集 上下揃い2冊
村山知義 著・装幀/新日本出版社/1971年初版
品切れ
condition:函激しく傷み

1926年1月の心座第2回公演で上演された『孤児の処置』にはじまり、以後テレビと映画のシナリオを含め、約200編を世に送り出した知義。この戯曲集では、知義自身が選択し、26年9月に上演された『兄を罰せよ』から、1970年の『女だけの砦』まで36編が収められています。また、知義と籌子の自由学園での結婚式や、知義がデザインした葵館のカフェで二人がたたずむ写真などの珍しい写真も収録されています。


婦人之友 楽天号
羽仁もと子ほか/婦人之友社/1912年5月
品切れ中
condition:並

1903年(明治36年)、ジャーナリスト羽仁吉一と初の女性新聞記者羽仁もと子による雑誌『家庭の友』から始まりまった『婦人之友』。この号は、明治45年の5月号です。知義の母・元子は、このころから「婦人之友」の編集部員になり、知義も、大正6年の同誌に、印刷された最初の小説「二人の伝道師」ほかを、多数投稿しています。本誌には、知義の創作は掲載されていません。


大下藤次郎美術論集
大下藤次郎/美術出版社/1988年初版
品切れ中
condition:函付、函に若干のイタミ、本体は良

近代日本の水彩画のパイオニア・大下藤次郎の美術論集。知義は、大正2年、12歳のときに、大下藤次郎の「水彩画之栞」を手に入れ、自身が描く絵画の手本にしていたらしい。本書では、同論文のほか、『最新水彩画法』より(我邦将来の絵画、 絵画の楽しみ、 写生について 、写生の話 、初学者の絵、 松の描法、 主観と客観、 絵日記、 片山潜氏の絵画鑑賞談 ほか)、 『写生画の研究』より(山岳写生について 、地方初学者に、 夏季写生旅行法、 冬の自然、 アマチュアの絵、 真正の絵、 展覧会の絵画 などを収録。21.5p×15.8p、563頁。


回想の戸坂潤
村山知義ほか/勁草書房/1976年
品切れ中
condition:並、函付き

マルクス主義の研究に生涯をささげ、治安維持法によって特高警察に捕らえられ獄死した戸坂潤の思想と人物像を、彼と親しく交流のあった人々の思い出によってつづった本。1948年に出版されたものの復刊。知義は1913年に開成中学に入学。戸坂とは同級生で、知義は、戸坂の影響もあって、ニーチェやショーペンハウエルを読みふけり、キリスト教を棄教したという。その当時のことが記述されています。18.7p×13cm、203頁。


婦人之友 第十六巻第三号
村山知義ほか/婦人之友社/1922年3月号
品切れ中
condition:背補修アリ

知義がドイツへ向かう船旅の途中、香港から、婦人之友社へ宛てた『独逸行』が掲載されている号。船旅での出来事を短歌にして伝えています。知義は、1922年、ベルリンで原始キリスト教を学ぶためドイツ行きを決意、1月4日、横浜から出航。22.3p×14.7p、194頁。


婦人之友 第十六巻第四号
島崎藤村、村山知義ほか/婦人之友社/1922年4月号
品切れ中
condition:並

知義がドイツへ向かう船旅の途中のコロンボから、婦人之友社へ宛てた『独逸行 その三』が掲載されている号。船旅での出来事を短歌にして伝えています。22.3p×14.7p、180頁。


婦人之友 第十六巻第五号
島崎藤村、村山知義ほか/婦人之友社/1922年5月号
品切れ中
condition:並

知義がドイツへ向かう船旅の途中の地中海ポートセッドから、婦人之友社へ宛てた『独逸行 その三』が掲載されている号。船旅での出来事を短歌にして伝えています。22.3p×14.7p、190頁。


和達知男―1920年代ベルリン、夭折の画家の足跡―
水沢勉ほか/第一生命保険相互会社/1999年初版
品切れ中
condition:良

1921年にベルリンに私費留学し、22年にベルリンに渡った村山知義と親密な交流をもった和達知男の足跡を、初めてあきらかにした第一生命ギャラリーでの展覧会のカタログ。この本でも紹介されている『眼鏡をかけた自画像』など、才気あふれる作品を制作しながらも、ほとんど知られることなく25歳で没したのが惜しまれます。村山と和達とは、開成中学、第一高校、東京帝国大学とともに同学年。遅れてベルリンにやってきた知義は、最初、語学堪能な和達にたよりきりだったらしい。水沢勉のテキストは、和達と村山のベルリンでの行動を紹介していて貴重です。21p×14.8p、55頁。


アーキペンコ展
土方定一ほか/フジテレビギャラリー/1974年
price: ¥1,300
condition:書き込みアリ

20世紀彫刻の先駆者・アレキサンダー・アーキペンコ展のカタログ。知義は、ベルリンに到着してすぐに、表現主義のベルリンでの牙城、ヘアヴァルト・ヴァルデンの「シュトルム」に出入りし、アーキペンコの作品に出合い、直接面会までしている。また、帰国後の23年7月には、小川町で、「最近露独表現派展覧会」(アウグスト・グルッペ第1回展覧会)なる展覧会を催し、アーキペンコらの作品を紹介しています。24p×24p。


村山知義とクルト・シュヴィッタース
マルク・ダシー、松浦寿夫ほか/水声社/2005年初版
品切れ中
condition:良

1922年にベルリンに渡った知義と、その地で、彼に多大な影響を与えたであろうクルト・シュヴィッタースを論考した本。著者のマルク・ダシーは、フランスのダダイズム研究家。そのほかに、松浦寿夫『意識的構成主義とは何か』、白川昌生『横断する村山知義』、田中純『「メルツ」と資本主義の欲望』を収録。


表現主義 芸術のための戦いの記録(1910−1939)
ヘアヴァルト・ヴァルデン/白水社/1983年初版
品切れ中
condition: 並、函つき

新しい芸術のスローガンとして表現主義を主唱したヴァルデンの「芸術のための戦いの記録」。1922年2月にベルリンに到着した知義は、すぐに、ヴァルデンの画廊『シュトルム』に出入りするようになり、そこで当時の先端芸術を吸収します。同年5月には、「シュトルム」において「クルト・シュヴィタース展」が開催されていて、知義の作風にかなり影響を与えたと思われます。19.3p×13.5p、312頁。


トラーとカイザー ドイツ表現主義演劇
レナーテ・ベンスン/草思社/1986年初版
品切れ中
condition: 並

表現主義演劇の双璧、トラーとカイザーの仕事を論述した本。知義は、ベルリン滞在中に、和達知男の紹介で、アンゲルマイヤーという詩人と知り合いになり、彼の友人が、ゲオルグ・カイザーだった。のちに、知義は、築地小劇場で、カイザーの『朝から夜中まで』や、心座では『ユアナ』、『ユーディット』を演出している。19.5p×13.3p、214頁。


ドイツ表現派展 プーフハイム・コレクションによる
神奈川県立近代美術館ほか/東京新聞/1984年
品切れ中
condition: 良

神奈川県立近代美術館などで開催された『ドイツ表現派展』のカタログ。プーフハイム・コレクションの中から「ブリュッケ」の作品を中心に紹介。知義が、ベルリン滞在中にこれらの作品に触れ、多大な影響を受けた。24p×25p、192頁。


東京−ベルリン ベルリン−東京 展
ペーター・クラウス・シュースターほか/森美術館/2006年
品切れ中
condition: 良

森美術館で開催の日本におけるドイツ年の最後を飾る展覧会「東京−ベルリン ベルリン−東京 展」のカタログ。125年前から現代までの二都物語を、アートを通して検証。知義は、第4章「ベルリン・ダダ、東京の『マヴォ』とロシア革命の影響』で登場。29.5p×22.5p、315頁+作家略歴・作品リスト。


ベルリン 1910-1933 芸術と社会
E・ロータース、多木浩二ほか訳/岩波書店/1995年初版
品切れ中
condition:良、函付き

新興芸術が交錯したナチス台頭前のベルリンの20年間を、豊富な図版で紹介した大部の本。知義が1922におとずれたベルリンで吸収した、ダダ、表現派、未来派、構成派、新即物主義などの作品や、当時の社会や文化などをわかりやすく紹介。27p×23.2p、300頁。


ベルリン 1918 -1922 悲劇と幻影の時代
平井正/せりか書房/1980年初版
品切れ中
condition:並、背ヤケ

1920年代という時代の雰囲気を新しい視点でとらえようとした本。新時代の実験場としての役割をリードしたベルリンを、編年体というかたちをとりながら、描き出しています。21.5p×15.3p、438頁+索引。


ベルリンのカフェ 黄金の一九二〇年代
ユルゲン・シェベラ/大修館書店/2000年初版
品切れ中
condition:良

「黄金」の20年代のベルリンは文化・芸術の交差点。そこに存在していたカフェは多くの著名な文士や芸術家の名前に彩られていていました。1922年にベルリンに滞在していた村山も、こうしたカフェに集まる芸術家たちを眺めながめていたはず。この本では、20世紀のどの時代どの場所でも、そうそうお目にかかれないベルリンのカフェと常連たちが醸し出した雰囲気を豊富な図版も使用して、できるかぎり忠実に再現しようとしています。19.5cm×13.5cm、274頁。


闇の文化史 モンタージュ1920年代
池田浩士/駸々堂/1983年2刷
品切れ中
condition:並

未分化で多彩な1920年代の〈モンタージュ〉。「ドイツ 1916−22年」「ロシアのアヴァンギャルドたち」「機械の征服」「黄金の1920年代」。21.5p×15p、338頁。


ダダ展 世界のダダ運動の記録
ハンス・リヒターほか/東京ドイツ文化研究所/1968年
price;\3,200
Condition;良

ベルリン滞在中に、知義がもっとも刺激を受けたもののひとつ、美術運動「ダダ」。この本は、ハンス・リヒターの構成により、国立近代美術館で開催された日本で初めて「ダダ」の運動の全貌を紹介した示唆的な展覧会のカタログ。カタログには掲載されていませんが、この展覧会では、日本のダダの発生についての展示があり、知義の作品「ニイッディー・イムペコーフェンによって踊られたる『御意のまま』」なども展示されていた。おそらくこの展覧会あたりから大正期振興美術運動の再考がはじまったのではないでしょうか。21.9cm×20.8cm。


グロッス その時代・人・芸術
村山知義/八月書房/1949年初版
品切れ中
Condition;並、ページハズレあり

知義がベルリン滞在中に出会ったグロッスの画の印象や、グロッスの生い立ちと芸術を綴った本。図版も多数収録。19p×13.3p。


昭和前期の洋画の歩み展
村山知義ほか/姫路市立美術館/1988年
品切れ中
Condition;良

昭和初年の洋画家54人を紹介した展覧会のカタログ。知義がベルリン滞在中に描いた、下宿先の娘エルスベットの肖像画が掲載されています。この下宿先でのことは、のちに『勇ましき主婦』という戯曲になります。戦前の美術団体系譜図もあって便利。24p×25p、127頁。


モダンダンスの歴史
海野弘/新書館/1999年初版
品切れ中
Condition;並

村山知義の奔放な活動の原動力のひとつはノイエ・タンツ。とくにドイチェス・テアターで観た“ニイッディー・イムペコーフェン”のダンスには、「私の生涯を通じて最も感動した」と彼自身も述べています。この本には、イムペコーフェンは登場しませんが、同時代にベルリンで活躍したダンサーが多数紹介されています。また、これまでは、あまり語られなかったモダンダンスと神秘主義、東洋思想、ニューエイジとの関わりなども論じています。目次より−「モダンダンスの誕生」、「イサドラ・ダンカン」、「ドイツ・モダンダンスの源流」、「ルス・セント・デニス」、「もう一つのモダンダンス史」、「マリー・ヴィグマン」、「ワイマール共和国のダンス」、「マーサ・グレアム」、「女神たちの後に」。21.6p×15.1p、388頁+索引・参考文献。


ドイツ・ダンスの100年 映像でみる身体のイメージと表現主義
松澤慶信ほか/東京ドイツ文化センター/1996年初版
品切れ中
Condition;並

東京ドイツ文化センターの主催でおこなわれた映像フェスティバルのカタログ。この映像フェスのスケジュールも挟み込まれていて、それによると、オスカー・シュレンマーがバウハウスで創造した抽象的なバレエの再現や、マリー・ウィグマンや表現主義ダンスの貴重な映像が上映されたらしい。ぜひ観に行きたかったですが、このカタログでも豊富で貴重な写真が多数掲載されています。また、テキストとして、「新しい身体の自由−20世紀前半のドイツ舞踊」(ヨッヘン・シュミット)、「外へ向かって」(パトリツィア・シュテッケマン)、「ラバンにとって『動き』とは、ラバンが考える『コレオロジー』とは」、などが載っています。29.7p×22p、95頁。


ダンス! 20世紀初頭の美術と舞踊
栃木県立美術館/2003年
品切れ中
Condition;良

今世紀初頭の日本の美術家たちが舞踊に関わることで生み出された美術を紹介する展覧会のカタログ。舞踏家・石井漠や伊藤道郎らを視野に入れながら、美術家たちのさまざまなダンスとの関わりが珍しい写真や図版で紹介されています。注目すべきは、村山知義のセクションが設けられ、ダンサーとして登場させていること。知義が最も影響を受けたダンサー ニッディー・イムペコーフェンの貴重な写真とともに、知義のダンス写真が紹介されています。26.6cm×19.4cm、237頁。


ドイツの人形芝居
尾崎宏次・訳/新大衆社/1943年初版
品切れ中
Condition;並

ドイツの人形芝居についてのウイリィ・ブレームらの論文を翻訳してまとめた本。知義は、人形劇についても非常に興味を持ち、「三角の家」と呼ばれた知義のアトリエでよく人形芝居をおこないました。このときの参加メンバーから1929年に結成され今現在も積極的に活動を続けている「人形劇団プーク」が生まれています。


写真集 ロシア 1917
ジョナサン・サンダース編著/アイピーシー/1991年初版
品切れ中
Condition;良、函付

ニューヨークのアベヴィル・プレス社から1989年に発行されたものの日本語版。世界が仰天したロシア革命の1917年。この1年間の出来事を300以上の貴重な写真をもとに構成し物語っています。翻訳にあたった藤岡啓介の文章から−「彼らが四十年余り、いや七十年余にわたって演じてきた喜劇を、われわれは喜劇として捉えてよいのだろうか。それどころか、われわれが今、彼らがまだ経験していない喜劇を演じているのではないだろうか」。29cm×23.3cm、260p。


ロシア・アヴァンギャルド作品集 革命と芸術の時代
ソヴィエツキー・フドージニク社(日本語版アイピーシー)/1989年初版
品切れ中
Condition;日本語訳解説の背が少ヤケあり、函付、2冊組

1988年にモスクワで出版された『ソヴィエト美術1920年代−1930年代』に別冊として日本語訳解説を付して刊行されたもの。訳者の大石雅彦の文章から抜粋します。「半世紀以上にわたり、ロシア・アヴァンギャルドを『ロバの尻尾で描いたものだときめつけ無視し、時にはブルドーザーで抽象絵画の展覧会を排除するという蛮行さえ犯したソ連本国でも・・・長いあいだ評価基準を国内に設定してきたソ連文化が外へむかおうとしたとき、かつて国際性を誇っていたロシア・アヴァンギャルドにまず目をむけたのは、自然なことといえよう」。


極東ロシアのモダニズム 1918-1928 ロシア・アヴァンギャルドとであった日本
青木茂ほか/東京新聞/2002年
品切れ中
Condition;良

町田市立版画美術館などで開催された展覧会のカタログ。ロシア未来派を中心にした極東ロシアの美術を、ウラジオストク、ハバロフスクの美術館・博物館の所蔵品によって紹介するとともに、その影響を受けた日本のモダニズム美術を検証した充実した内容。知義の作品は、「マヴォ第一回展目録」、「マヴォ第一回展チラシ」、「マヴォ1号〜4号」、「リノカット作品とエッチング作品」、「現在の芸術と未来の芸術」、「構成派研究」、「劇場の三科ポスター」、「雑誌ユーモア挿絵」。柳瀬正夢、尾形亀之助、岡田龍夫らの作品も紹介。29.8p×22.6p、253頁。


パヴェル・マンスーロフとペトログラード・アヴァンギャルド展
デヴィッド・ブルリュク展

エヴゲニア・ペトロヴァほか/ペテルブルグ美術館/1996年
品切れ中
Condition;良、テキスト日本語

ペテルブルグ美術館で開催された「パヴェル・マンスーロフとペトログラード・アヴァンギャルド展」と、「デヴィッド・ブルリュク展」の二つの展覧会のカタログ。表裏からそれぞれのカタログがはじまっています。ロシア・アヴァンギャルド芸術の発展に重要な役割を担っていながら、これまでとりあげられることのなかった「マンスーロフとブルリューク」の軌跡を核に、ペトログラード・アヴァンギャルドの全貌を明らかにした展覧会。ブルリュークは、1920年に日本に来日し、大正期新興美術運動に影響を与えています。29.7p×21p、124頁+50頁。


「未来派の父」露国画伯来朝記!―ブルリュークと日本の未来派―
五十殿利治ほか/大谷記念美術館/1996年
品切れ中
Condition;良

ロシア革命の難を逃れ、1920年にロシア・ウラジオストックから来日し、500点あまりの作品を持参して、日本の新進美術家に多大な影響を与えたブルリュークの日本での活動をたどった展覧会のカタログ。来日した年の10月14日には、「ロシア画展覧会」を開催し、柳瀬正夢や普門暁らが即発されました。29.5p×19p、123頁。


日本の抽象絵画 1910-1945
本間正義ほか/読売新聞/1992年
品切れ中
Condition;良

板橋区立美術館などで開催された戦前の日本の抽象絵画を検証した展覧会のカタログ。知義の作品「サディスティッシュな空間」「美しき乙女らに捧ぐ」を紹介。24p×25p、222頁。


フランク・ロイド・ライトと日本展
財団シーボルト・カウンシル/1997年
品切れ中
Condition;良

伊勢丹美術館などで開催されたフランク・ロイド・ライトと彼が収集した日本美術を紹介した展覧会のカタログ。このカタログでは多数の帝国ホテルの設計図や建築写真が紹介されていますが、残念ながら、彼が、設計して1921年に竣工した自由学園の『明日館』のことには触れられていません。知義は、ベルリンから帰国後、この明日館の講堂で、毎夜のように、ダンスの練習をしていた。自由学園の創立者・羽仁もと子の前でも踊りを披露したようです。29.7cm×22.4cm、167頁。


ダダと禅
高橋新吉/宝文館出版/1971年
品切れ中
Condition;函付、著者毛筆献呈署名アリ

1921年に日本文学史上最初のダダイズム作品「倦怠」を発表し、「ダダイスト新吉の詩」などで知られる高橋新吉。その後、精神を病み、やがて禅僧の指導を受け、禅の道に活路を見出します。狂気と静寂の世界を体験した著者が、「ダダ」と「禅」を語った本。19.2p×13.2p、298頁。


ダダイスト 辻潤
玉川信明/論創社/1984年初版
品切れ中
Condition;並

1922年に高橋新吉に会い、ダダイストと自らを称し始め、破天荒な生涯を送り、1944年に上落合のアパートで餓死した辻潤の生涯を語った本。マヴォのメンバーとも交流があったと思われる。19.5p×13.8p、380頁。


1920年代日本展 都市と造形のモンタージュ(再入荷)
東京都美術館ほか/1988年
品切れ中
Condition;並

絵画、彫刻、写真、建築、都市計画、舞台、映像、工業デザインなどの新しくて前衛的な表現を中心とした構成により、もうひとつの1920年代の日本を検証した画期的展覧会のカタログ。 「1920年代への序奏」 「機械・ダイナミズム・構成」 「都市・モダニズム・大衆」の三つテーマに分けて構成しています。「マヴォ」の作品や知義のスクラップブックが紹介されています。28cm×22.5cm、333頁。


マヴォ第一回展覧会カタログ (復刻版「マヴォ」附録)
村山知義ほか/1923年(1991年日本近代文学館復刻)
品切れ中
Condition;並

1923年6月20日に結成されたマヴォが、7月28〜8月3日に、浅草・伝法院で開催した「マヴォ第一回展」の図録。参加メンバーは、尾形亀之助、門脇晋郎、柳瀬正夢、大浦周蔵、村山知義で、それぞれの出品作品の写真図版と作品名が記されています。知義の作品『花と靴の使ってある作品』の写真図版のほか、101点を出品したもよう。それぞれ販売価格が掲載されています。 紹介の書籍は、日本近代文学館が刊行した復刻版の附録です。18.8p×13p。


ブブノワ展 1886−1983
滝沢恭司ほか/町田市立国際版画美術館/1995年
品切れ中
Condition;並、背少イタミ、若干ヨゴレ

ペテルブルグに生まれ、1922年に日本を訪れ、1958年に帰国するまで日本で暮らした女性画家ブブノワの全体像にせまろうとした展覧会のカタログ。ブブノワは、来日後すぐに未来派美術協会主催の三科インディペンデント展に出品、のちに知義と出逢いマヴォの活動にも参加、日本の新興美術運動に自作を通じて影響を与えました。30p×24p、243頁。


ブブノワさんというひと
コジェーヴニコワ、三浦みどり・訳/群像社/1988年初版
品切れ中
Condition;並、少ヨゴレ

亡命ロシアの女流画家ブブノワの生涯を描いた本。ブブノワは、知義が1923年5月に神田文房堂で開催した「意識主義構成主義的小品展覧会」を観て心打たれ、その後、マヴォの活動にも参加。19.6p×15.5p、361頁。


ブブノワ
ブブノワほか/1989年
品切れ中
Condition;テキスト・ロシア語、並、裏表紙に折れ跡

ブブノワの生涯と作品を図版を中心に、まとめた本。テキストはロシア語です。29p×16.8p、171頁。


日本のアヴァンギャルド芸術 〈マヴォ〉とその時代
五十殿利治/青土社/2001年初版
品切れ中
Condition;良

大正期新興美術運動の研究で知られる著者による、マヴォおよび村山知義をはじめとする日本の前衛たちを論考。20p×13.7p、358頁。


アール・ヴィヴァン 33号 特集=「マヴォ」の時代
萬木康博、水沢勉、五十殿利治ほか/西武美術館/1989年7月
品切れ中
Condition;背に折れ跡アリ

アール・ヴィヴァンの「マヴォ」特集。1923年6月20日(?)に、結成されたマヴォについての、興味深い論文や、知義がハダカで踊っているポートレート写真や、彼が設計した「吉行あぐり美容院」、「マヴォ理髪店」などの貴重な資料でうめつくされた、スクラップブックのような特集号。25.7p×18.1p、99頁。


季刊アート 特集・村山知義のモダンスタイル
海野弘ほか/アート社/1981年春号
品切れ中
Condition;並

海野弘の『村山知義のモダンスタイル』が掲載されている号。、知義の創作活動はアマチュア性と芸術性を備え、20年代の前衛芸術運動の中で、 触媒的、あるいはトリックスターとしての役割をはたしていたこと、などが語られています。その他の特集として、「ますます、元永定正」、「斉藤真一における50年代」など。


本の手帖 アヴァンギャルド芸術
神原泰、村山知義、北園克衛ほか、目次カット・知義/昭森社/1963年5月号
品切れ中
Condition;並

本の手帖の、アヴァンギャルド芸術特集。知義は、『私のアヴァンギャルド時代』と題し、ベルリン滞在中、マヴォ時代のことを語っています。ほかに。神原泰『未来派や立体派が渡来した時代』、吉田謙吉『「劇所の三科」』、北園克衛『G・G・P・GからVOUまで』などを収録。20.7p×15p、208頁。


落合文士村
目白学園女子短期大学国語国文科研究室/双文社出版/1984年初版
品切れ中
Condition;函付

落合文士村と称した地域で活動した芸術家の挿話を綴った本。知義が、1923年4月ごろ、自宅に自ら設計したアトリエを増設して建てた「三角の家」に往来した人々のことが書かれた章ています。22p×15.7p、262頁。


グラフィックの時代 村山知義と柳瀬正夢の世界
柏木博ほか/板橋区立美術館/1990年
品切れ中
Condition;並

村山知義と柳瀬正夢のグラフィックの仕事の全容をあきらかにしようとした展覧会のカタログ。柳瀬と村山は、「マヴォ」結成時の中心的な存在。このカタログのように二人を並列的に紹介すると、それぞれが、お互い影響されながら仕事をしてきたことがわかります。25.6p×18.1p、111頁。


大正アヴァンギャルドの旗手 柳瀬正夢展
海野弘ほか/朝日新聞社/1986年
品切れ中
Condition;並

柳瀬正夢の画業をはじめて本格的に紹介した展覧会のカタログ。1915年から30年ごろまでの、これまで紹介されることのなかった油彩、水彩、素描の図版が収録されています。26.5p×21p、79頁。


生誕100年記念 柳瀬正夢展
柳瀬信明ほか/愛媛県美術館ほか/2000年
品切れ中
Condition;良

愛媛県美術館、福岡県立美術館などで開催された『生誕100年記念 柳瀬正夢展』のカタログ。豊富な図版と資料で、柳瀬の生涯を浮き彫りにしています。29.7p×22.6p、263頁。


季刊 武蔵野美術 特集・正夢譜
利根山光人ほか/武蔵野美術大学/1991年1月
品切れ中
Condition;並

柳瀬正夢の特集号。鈴木貞美「柳瀬正夢・その時代」、五十殿利治「〈前衛〉的ヴィジョンの生成」、寺山祐策「フォトモンタージュの意味するもの」、ほか。1924年に開催された「帝都復興創案展」に出品された、知義作品『マヴォ本部の建築的理念』が掲載されています。25.6p×21p、79頁。


柳瀬正夢資料集成 柳瀬正夢生誕100年記念
井出孫六ほか/武蔵野美術大学美術資料図書館/2000年
品切れ中
Condition;良

愛媛県美術館、福岡県立美術館などで開催された『生誕100年記念 柳瀬正夢展』のカタログ。豊富な図版と資料で、柳瀬の生涯を浮き彫りにしています。29.7p×22.6p、263頁。


没後四十五年 “ねじ釘の画家”柳瀬正夢展 
柳瀬正夢作品整理委員会、武蔵野美術大学美術資料図書館/ムサシノ出版/1990年
品切れ中
Condition;並

柳瀬正夢の遺作コレクションが、武蔵野美術大学に寄贈されたことを記念して開催された展覧会のカタログ。29p×21.7p、176頁+作品目録。


無産階級の画家 ゲオルゲ・グロッス
柳瀬正夢/鐵塔書院/1929年初版
品切れ中
Condition;函付、並、本体は良好

柳瀬正夢がグロッスについて書いた本。原色版など図版多数。知義と柳瀬の出逢いは、柳瀬が誰の紹介もなく、突然、知義の家に現われ、「すぐ近所に住んでいる画家です」と自己紹介してきたことがはじまり。その後、毎日のように知義の家に訪れ、深い親交を結ぶようになる。彼は、知義が、ヨーロッパから持ち帰ったたくさんの画集に興味を持ち、その中でも、ゲオルゲ・グロッスの「この人を見よ」という画集にはすっかり感激して、強引に借りて行ってしまった。グロッスは、それ以後、柳瀬の最も尊敬する画家となった。26p×19.3p、本文42頁、図版ページ58頁。


中央美術 第九巻第七号
村山知義ほか/中央美術社/1923年7月号
品切れ中
Condition;並

ダンサーとも自称していた村山知義の論文『ダンスの本質に就て』が収録された号。彼が多大な影響を受けたニイッディー・イムペコーフェンのダンスのことや、ダンスの本質について語りながら、自らが提唱した“意識的構成主義”へ、「如何なる天才といえども、その懐に飛び込まねばならないのだ」と豪語している文章。靴や書状さしきものを貼り付けた、中央美術展出品作「ベアトリイチェ」の写真や、知義がベートーベンのフンメルを踊っている写真、イムペコーフェンの写真などが掲載されています。また、『自展自評』と題された一文もあり、1923年に神田の文房堂で開催した初の個展についても語っています。表紙はカムペンドンク作木版。22p×15.1p、200頁。


中央美術 第十巻第二号
村山知義ほか/中央美術社/1923年7月号
品切れ中
Condition;並

知義の訳詩『カンディンスキーの詩』掲載。カンディンスキーの詩集『響』から、『丘』、『視覚』、ファゴット』、『野原』、『鳥籠』、『DAS』、『鐘』、『森で』を訳出。この続きの訳は、この年の7月に知義らが発刊する『MAVO』に掲載されます。22p×15.1p、139頁。


立体派・未来派・表現派
一氏義良/アルス/1924年初版
品切れ中
Condition;函ナシ

当時の代表的な美術評論家でアクションの結成にも関わった著者の、現代美術の形成・発展などを詳細に論じた本。図版も多数掲載。19p×13.5p。


現在の芸術と未来の芸術 構成派研究 (復刻版2冊セット)
村山知義/本の泉社/2002年初版
品切れ中
Condition;良、函付

知義の大正期新興美術運動時代の最も重要な論文が収められた2冊をセットにして復刻(正確には新字体・現代仮名表記に改めてあるので復刻ではない)したもの。1924年に長隆社から発行の『現在の芸術と未来の芸術』では、それまでに書かれた論文や詩などを収め、表現派から構成派、そして知義が提唱する意識的構成主義への道程が読み取れるように配列。1926年に中央美術社から発行の『構成派研究』では、日本では初めて構成派について詳細に論じたものだが、こちらでは、あれだけ声高々に唱えていた「意識的構成主義」については一言も触れていない。それぞれ図版も多数収録。18.9p×12.9p。


芸術の革命と革命の芸術 思想の海へ14
栗原幸夫/社会評論社/1990年初版
品切れ中
Condition;良

日本人自身が時代の最先端において手作りしてきた「生ける思想」の集大成として編まれた「思想の海」シリーズの大正・昭和初期アヴァンギャルド編。知義の「構成派研究」を収録。第1部 芸術革命の模索 10 大杉栄「生の拡充」 17 平林初之輔「民衆芸術の理論と実際」 24 『赤と黒』「赤と黒運動第一宣言」 32 横光利一「感覚活動」 42 萩原恭次郎「死刑宣告」 56 村山知義「構成派研究」 71 平林初之輔「文学および芸術の技術的革命」 89 佐々元十「玩具・武器―撮影機」 98 高見順「我国における尖端芸術運動に関する一考察」 116 谷川徹三「文学形式問答」 第2部 政治と芸術 140 新居格「共産主義党派文芸を評す」 153 中野重治「芸術に関する走り書き的覚え書」「だれが芸術を創るのか、だれが芸術を自分のものとするのか」 167 日本プロレタリア作家同盟中央委員会「芸術大衆化に関する決議」 184 小野十三郎「芸術に関する断片」 193 池田寿夫「政治の優位性、芸術の党派性の批判」 222 加藤正「理論の党派性の問題ならびに党派性イデオロギーについて」 234 国分一太郎「生活綴方の運動」 第3部 〈日本的なるもの〉との格闘 246 中村光夫「プロレタリア文学運動―その文学史的意義」 253 中野重治「文学における新官僚主義」 267 戸坂潤「日本の民衆と『日本的なるもの』」 21p×15p、308頁。


黒旗のもとに 矢橋丈吉 自伝叙事詩
矢橋丈吉 著・装幀/組合書店/1964年初版
品切れ中
Condition;並

マヴォの初期メンバー・矢橋公麿の詩でつづった自伝。1923年の二科展に、マヴォ同人の住谷磐根が、イワノフ・スミヤノヴィッチなる名前で出品すると、無条件で入選し、外人偏重を糾弾した話や、その後に、二科会が行われている会場近くで、『二科落選移動展』を開催したことなどが、記述されています。マヴォ同人たちの“その後”を知る一冊。21p×15.9p、201頁。


布衣
住谷磐根 著・装幀/東京採集と飼育の会/1970年初版
品切れ中
Condition;函付き、限定1000部

マヴォの初期メンバー・住谷磐根の絵と文で綴ったインド・西南アジア紀行。21.5p×14.8p、357頁。


評伝 尾形亀之助
秋元潔/冬樹社/1979年初版
品切れ中
Condition;函付き、本体美

破滅への道にとことん身を置いた詩人・尾形亀之助。その生涯を詳細に綴った秋元潔の労作です。尾形亀之助は、マヴォの発足メンバーの一人。21.5p×15.8p、414頁。


子供之友 第十一巻第四号
村山知義、岡内籌子、武井武雄ほか/婦人之友社/1924年4月号
品切れ中
Condition;並

知義の母・元子が、婦人之友社の編集にたずさわっていた関係から、知義自身も16歳ころから小説などを「婦人之友」などの出版物に、寄稿していて、その後、同社より出版の『子供之友』に童画を寄稿するようになった。ベルリンから帰国後、婦人之友社へ出入りしていた知義は、薬問屋・岡内千金丹本舗の長女で、自由学園の第一期生だった岡内籌子と出会い、この年、6月に結婚、以後、二人のコンビによる名作童画が次々に生まれます。この号では、知義が表紙・裏表紙を担当していて、本文でも、『人形芝居』(岡内籌子・作)、『飛んでく子供』、『ブランコ、ブランコ』、『三人の子供』(秋田雨雀・作)、のそれぞれの童画を描いています。25.5p×18.5p。


標準コドモエ文庫
村山知義、村山籌子、武井武雄ほか/?/1928年?1月号?
品切れ中
Condition;裏表紙欠け、書き込みアリ、背イタミ

武井武雄、初山滋、川上四郎、 岡本帰一、深沢省三、村山知義、清水良雄ら近代童画揺籃期に活躍した7人によって結成された“日本童画家協会”(1927年〜1943年ころ)。そのころに発行されたと思われる絵雑誌。「子供之友」では人気連載の『三びきのこぐまさん』が、この雑誌では、クマが、ネコにかわって、『三ビキ ノ オネコサン ト オトシダマ』(村山籌子作)が掲載されています。そのほか、川上四郎、武井武雄、などの童画家が登場。26p×18.7p。


音楽の話と唱歌集
兼高清佐、村山知義・装幀/文藝春秋社/1927年
品切れ
Condition;並

文芸春秋社から発行の「小学生全集67」。知義が装幀と見返しの絵を担当。22p×14.8p、204頁+唱歌集。


子どもの本・1920年代
村山知義、武井武雄ほか/日本国際児童図書評議会/1991年
品切れ中
Condition;並

東京都庭園美術館などで開催され話題を呼んだ、子どもの本作りの出発点であった1920年代の児童書を紹介した展覧会のカタログ。知義は、20年代初頭より、「子供之友」を中心に童画を発表、「コドモノクニ」「キンダーブック」などでも活躍。1927年には、武井武雄、清水良雄、岡本帰一、川上四郎、初山滋、深沢省三と、「日本童画家協会」を設立しています。29.8p×21p、245頁。


童画のパイオニアたち ―「赤い鳥」「子供之友」「コドモノクニ」の画家―
村山知義、武井武雄、初山滋ほか/茨城県近代美術館/1992年
品切れ
condition:良好、ややヤケ。付録付(武井武雄のメカツラ)

大正時代に刊行された「赤い鳥」「子供之友」「コドモノクニ」から日本の児童文化の本格的な発展がはじまりました。これらの絵雑誌で活躍した日本童画家協会の7人の足跡を紹介した展覧会のカタログです。29.5cm×21cm、97頁。


子どもの夢に生きた画家たち 童画の世界展
村山知義、北澤楽天、川上四郎、武井武雄ほか/三越美術館/1993年
品切れ
condition:良好、若干ヤケ

童画のパイオニアたち10人により構成した展覧会のカタログ。知義の作品は『子供之友』に掲載された『せいの順』『三びきのこぐまさん』など。30cm×22.6cm、93頁。


大衆の心に生きた画家たち―挿絵の黄金時代
村山知義、石井鶴三、木村荘八、竹久夢二ほか/北海道立三岸好太郎美術館/2004年
品切れ
condition:良好

大正から昭和にかけての近代挿絵の確立から黄金期に新聞や雑誌で活躍した画家たちを紹介した展覧会のカタログ。知義の作品は、「子供之友」1927年9月号の『川へおちた玉ねぎさん』と「コドモエホンブンコ」の依頼で描いた『ナクナッタアカイヨウフク』(未出版)が紹介されています。29.7cm×21cm、63頁。


十二人の絵本作家たち
瀬田貞二/すばる書房/1976年初版
品切れ中
Condition;並

雑誌「月刊絵本」に連載されたものを一冊の本にまとめたもの。登場する12名は、癖が強くて作者がいままで取り上げることができなかったが、どうしても外すことができない「表現すべきものを持った人」ということ。村山知義のほか、ウイリアム・ニコルソン、エズラ・ジャック・キーツ、初山滋、マーガレット・ワイズ・ブラウン、ブーテ・ド・モンベル、マージョリー・フラック、ブルーノ・ムナーリ、小山内龍、ペール・カストール、エドワード・アーディゾーニ、椛島勝一が登場。著者は、知義の童画の仕事を、第一期「子供之友」、第二期「コドモノクニ」、第三期「戦後」に分け、その画風の変換を論考しています。「知義には一かけらの感傷もなく情緒が意図されなかったかわりに、知的な構成があった」と、知義の童画の本質を語っています。21.6p×15.4p、230頁。


凸凹黒兵衛
田河水泡/婦人倶楽部附録/1933年
品切れ中
Condition;ヤブレ、背補修

「マヴォ」の初期メンバー高見沢路直が、その後、田河水泡という名で漫画家に転身。この凸凹黒兵衛は、婦人倶楽部に連載された人気キャラクター。少年倶楽部に登場した「のらくろ」は有名。21.2p×12.6p。


建築新潮 第六年第弐号
村山知義、岡田龍夫、矢橋公麿、吉川清作ほか/洋洪社/1925年2月号
品切れ中
Condition;経年ヤケ、少虫食い

洋風ライフスタイルや、具体的な建築事例などを紹介した雑誌で、震災前は、「新住宅」という雑誌名だった。この号では、1924年の12月に九段画廊で開催された“マヴォ作品展覧会”の作品写真が掲載されています。知義の構成主義的作品『小さき劇場』、マヴォ同人だった矢橋公麿の『憂鬱なる夢』、戸田達雄の『恐怖-赤』、カッシェの『黄色い機械の構成』、岡田龍夫の『脅迫手段』などの図版。さらに、村山知義、荻島安二らが、1929年ごろに結成したと思われる“合理派建築会”のメンバーの一人、吉川清作・設計の建築写真も掲載されています。26p×18.6p、64頁。


カンディンスキー
村山知義/ARS/1925年初版
品切れ中
Condition;カバー少し破れあり、蔵書印、石版一図あり

知義が、ベルリンで出会ったカンディンスキー作品の思い出や、彼の芸術について論じた本。ゴールドシュミット=ヴァラーシュタイン画廊で開催されたカンディンスキーの個展を見て驚愕し、かなり影響を受けたと語っています。図版も多数収録。19p×13.5p。


獄中からの手紙・燕の書
エルンスト・トラー、村山知義・島谷逸夫・訳/東邦出版/1971年初版
price;¥2000
Condition;並、函付

「MAVO」を出版していた長隆社から出版された知義・訳の『燕の書』は、岡田龍夫の装幀で、当時の若手詩人らに大きな感動を与え、現在では、相当の高値になっている本ですが、ここで紹介のものは、誤訳を訂正し、島谷逸夫が新しく訳した「獄中からの手紙」を加え、出版されたもの。


女性 第八巻第三号
村山知義・佐藤惣之助ほか/プラトン社/大正14年9月
品切れ中
Condition;並、経年のイタミ

モダンなデザインで一世を風靡した雑誌『女性』。この号のカットは、山名文夫と山六郎が担当しています。知義は、特集「世態風刺コント」で『ダンスのために』、さらにデューラーから、表現派の画家たちまでを論じ、とくに、日本では、知義がはじめて日本にその名を紹介した女流表現主義画家パウラ・モーダーゾーン・ベッカーのことなどを書いた『独逸の美術に就いて』が掲載されています。22p×15p、254頁。


前衛詩運動史の研究 モダニズム詩の系譜
中野嘉一/大原新生社/1985年初版
品切れ中
Condition;並、函に少ヤケ

日本の前衛詩の系譜を綿密な資料集積により研究した画期的な本。「MAVO」とともに、知義の詩についても触れています。21.5p×15.5p、480頁。


激動期の詩と詩人
村山知義ほか、伊藤信吉・編/「激動期の詩と詩人」刊行会/1993年初版
品切れ中
condition:良

民衆詩派から芸術革命、そしてプロレタリア文学へ。活動にたずさわった当人たちの肉声が伝わる座談会や対談を収録し、その推移と史的展開を追った本。目次より―「プロレタリア文学の現状を語る会」 「民衆詩派について語る会」 「革命の芸術と芸術の革命―『赤と黒』『マヴォ』の時代」 「民衆詩派をめぐって」 「芸術革命と革命芸術―詩とアナキズム」 「詩的体験の史的意味 プロレタリア詩運動の軌跡―『プロレタリア詩雑誌集成』の刊行をめぐって」。村山知義は、秋山清、伊藤信吉、壺井繁治、遠地輝武、多田文三、中野秀人との座談会 「革命の芸術と芸術の革命・・・」(1972年9月から12月の図書新聞に掲載)に、登場していて、1922年のベルリンでのこと、帰国後の意識的構成主義提唱のころのことなどを語っています。19p×13p、293頁。


南天堂 松岡虎王麿の大正・昭和
寺島珠雄/皓星社/1999年初版
品切れ中
condition:良

ダダイスト、アナーキストが出入りしていた、松岡虎王麿の書店及び喫茶店「南天堂」をめぐる人物たちとその周辺を、詳細に調べ上げた本。今東光の「文党」と知義の関連など詳細に述べられています。 「マヴォ」メンバーでは、岡田龍夫、矢橋公麿らが頻繁に出入りしていた。21.5p×15.2p、466頁。


表現派戯曲 朝から夜中まで
カイゼル、渡平民・訳/南天堂/1924年初版
品切れ中
condition:並

南天堂から出版の「朝から夜中まで」です。1924年10月、築地小劇場の土方与志に、知義は、この「朝から夜中まで」の演出をやらせてもらいたい旨の手紙を書き、同年、12月5日〜20日の築地小劇場第14回公演の『朝から夜中まで』に採用されます。日本初の構成主義的な舞台装置は大変な話題になりました。訳者によると思われる表現主義に関する論文も掲載されています。17p×12.5p、206頁。


築地小劇場 全63冊揃い+別冊+ポスター・プログラム付 (復刻版)
小山内薫、土方與志ほか/築地小劇場/1924年〜 (不二出版1986年復刻版)
品切れ中
condition:良、6函

南天堂から出版の「朝から夜中まで」です。1924年10月、築地小劇場の土方与志に、知義は、この「朝から夜中まで」の演出をやらせてもらいたい旨の手紙を書き、同年、12月5日〜20日の築地小劇場第14回公演の『朝から夜中まで』に採用されます。日本初の構成主義的な舞台装置は大変な話題になりました。訳者によると思われる表現主義に関する論文も掲載されています。17p×12.5p、206頁。


近代劇全集 別冊 舞台写真帖
長谷川巳之吉・挨拶/第一書房/1931年
品切れ中
condition:並、函付、近代劇全集総目録付

第一書房からイプセン誕生100年祭記念に刊行された近代劇全集。知義は、この全集の挿絵を多くの巻で担当していて、小さい挿絵ながらとても興味深い図がたくさんあります。この巻は、別巻として刊行された「舞台写真帖」で、貴重な舞台写真が、北欧編15枚、ドイツ編33枚、フランス編48枚、南欧編6枚、中欧編4枚、露西亜編39枚、愛蘭土編13枚、イギリス編20枚、アメリカ編5枚が収録されています。


築地小劇場の時代 その苦闘と抵抗と
吉田謙吉/八重岳書房/1971年初版
品切れ中
condition:並

1924年6月の築地小劇場第一回公演「海戦」の舞台装置を手がけた舞台美術のパイオニアが、築地小劇場について語った本。この「海戦」を観て、知義は感激し、土方與志に「朝から夜中まで」の舞台装置をやりたい旨の手紙を出した。この本によると、知義の舞台装置料は、当時としては、破格の100円だったらしい。また、公演資料が乏しい「劇場の三科」について、公演の舞台に立った著者が、その当時の舞台風景をかなりくわしく語っていて興味深い。珍しい写真資料も多数掲載。18.8p×13cm、272頁。


築地小劇場とその時代 新興の烽火 舞台・美術・写真
池田浩士ほか/名古屋市美術館/1999年
品切れ中
condition:並

1924年に創設され、当時の美術や建築などの新傾向が集中した〈築地小劇場〉の活動を 、貴重な写真を中心に紹介した展覧会のカタログ。村山知義の最初の演劇の仕事は、24年12月に上演された『朝から夜中まで』の舞台装置で、その前衛的な表現に当時の人々は驚嘆。このカタログでも、写真家・堀野正男による『朝から夜中まで』の珍しい舞台写真、翌年の『爛酔』(6月公演・知義の舞台装置)の写真などが収めれれています。池田浩士による「〈場〉としての劇場、再考-村山知義に即して」と題された文章も収録。28p×21.4p、120頁。


山本安英舞台写真集 写真篇・資料篇 2冊
山本安英ほか/未来社/1960年限定800部
price: ¥4,000
condition:函ややイタミ、並

1921年、左団次一座の『第一の世界』で初舞台を踏み、築地小劇場の設立当初から参加、新築地劇団の創立に加わり、戦後も、新劇界の第一線で活躍した女優の舞台写真集と、資料集。1924年12月の知義・舞台装置「朝から夜中まで」や「爛酔」の舞台にも立っていて、それらの舞台写真なども収録。30p×21p、写真篇285頁。資料篇431頁。


大正の演劇と都市
大正演劇研究会編/武蔵野書房/1991年初版
品切れ中
condition:良

ダイナミックに展開した大正時代の演劇に的を絞って論考した本。「一九二二年・都市ベルリンとアヴァンギャルド村山知義」と題された論文が収録されています。19.5p×13.3p。


築地小劇場
菅井幸雄/未来社/1974年初版
品切れ中
condition:並

知義の生前にも親しく交流のあった著者による「築地小劇場」の歴史。1924年に構成主義的舞台装置を創り話題になった「朝から夜中まで」のことや、左翼劇場、そして、新劇の大同団結により誕生した新協劇団のことなど、知義の戦前の演劇活動の概要を知ることができます。19.5p×13.7p、189頁。


死刑宣告(復刻版)
萩原恭次郎、マヴォ同人・カット/長隆舎/1925年(1972年日本近代文学館復刻)
品切れ中
condition:並、函付

詩誌「赤と黒」を創刊し、「マヴォ」の創刊にも参加した萩原恭次郎が、1925年に発行した第一詩集「死刑宣告」の復刻版。マヴォ同人によるダダ的な挿絵が多数収録され、詩の行も上下左右から始まるといった奇想天外な誌面、近代詩に変革をもたらした画期的な詩集。22.4p×16.5p。


矢部友衛 その人と絵と
豊田さやか・編著/光陽出版社/1987年初版
品切れ中
condition:良

矢部友衛の七回忌を迎えた年に刊行された、彼の画業と生涯を伝える、油絵やデッサン、画論や制作日誌、などで纏められた本。矢部が渡欧したのは、知義より早い1919年で、知義がベルリンに渡った年(1922年) に帰国。大正アヴァンギャルドのさきがけともなる「アクション」を結成。その後、1924年に、「アクション」「マヴォ」「DSD(第一作家同盟)」などの先鋭団体が一堂に介し結成された「三科会」にも参加。画論の章には、矢部が1929年10月に世界社より出版の「プロレタリア芸術教程」に寄せた『日本プロレタリア美術運動史』が紹介されていて、“劇場の三科”での模様や、自治会館での「三科第2回展」のことが記されています。21.5p×15.2p、182頁+作品40頁。


テクストのモダン都市
和田博文/風媒社/1999年初版
品切れ中
condition: 並、若干ヨゴレ

1920年代から30年代の、モダン都市東京で、アパート・地下鉄・デパート・カフェー・競技場など、人々を魅きつけた場所は、いかにしてテクストに織り込まれたのかを読み解いた本。「郊外住宅/アパート」の章では、1916年8月に創刊された『住宅』という雑誌が取り上げられ、同雑誌の1932年2月号に、マヴォのメンバーだった岡田龍夫が寄稿した「街頭画家の住宅観」からの抜粋が掲載されていて、「マヴォの本部は三角形・・・」とあります。このマヴォの本部は、1923年に知義自身の設計で、たった千円で建てた「三角の家」こと、自宅兼アトリエのこと。21p×14.8p、292頁。


みづゑ 769 特集・三科の周辺・大正期の前衛運動
本間正義、仲田定之助ほか/美術出版社/1969年2月号
品切れ中
condition: 並

大正期の新興美術グループが一堂に会した『三科造型美術協会』。この「みづゑ」では、三科の結成から解散までを戦後はじめて明らかにした特集号。三科の出品作品が画像でかなり紹介されています。29.4p×22.4p、84頁。


骸骨の舞跳
秋田雨雀/叢文閣/1925年初版
品切れ中
condition: 函ナシ、背イタミ、著者署名と自筆で一文あり

秋田雨雀の表現主義的戯曲「骸骨の舞跳」。自警団による朝鮮人虐殺を戯曲に描いたもので、病院が舞台というところから、「カリガリ博士」の影響がうかがえます。著者による署名と「善き隣人としての伊藤さんに、死せる母の記憶のために・・・」という直筆文が書かれています。19p×12.8p、296頁。


望郷
池谷信三郎、村山知義・装幀・挿絵/新潮社/1925年初版
品切れ中
condition: 函ナシ、背イタミ

知義が装幀した池谷信三郎の小説本。時事新報社の連載小説の懸賞募集に応募し、この小説が一等に入選。新聞に連載され、その挿絵を知義が担当、構成派風の斬新なものだったが、一般の理解を得られず、一冊の本になったとき、されらの挿絵は省かれてしまった。知義は、1925年に、池谷と、歌舞伎俳優の河原崎長十郎や市川団十郎とともに、『心座』を結成し、この年の9月26日〜28日に、「心座第1回公演」として『ユアナ』を知義の演出・装置で、築地小劇場で上演しています。19.6p×13p、552頁。


雨雀自傳
秋田雨雀、村山知義・装幀/新評論社/1953年初版
品切れ中
condition: 並、ヤケ、カバーに小ヤブレ

秋田雨雀の自伝。知義が最初に秋田雨雀に出会ったのは、1925年4月の先駆座の芝居を見にいったときで、知義にとってこの芝居が社会主義的な芝居を見た最初の体験だった。35年に秋田雨雀が編集責任者だった『テアトロ』に、知義は積極的に「劇評」などを投稿。雨雀は、同年に知義らが提唱する 「新劇の大同団結」を積極的に支援。知義が創設した新協劇団の旗上げ公演で、それまで藤村がどこの劇団にも上演の許可を出さなかった「夜明け前」の上演が実現したのも、雨雀の推薦によるところが大きいらしい。18.5p×13.3p、355頁。


女工哀史
細井和喜蔵、柳瀬正夢・装幀/改造社/1925年初版
品切れ中
condition: 並、蔵書印アリ

紡績工場などで働く「工女」の実態を描き、社会に大きな衝撃を与えた『女工哀史』。柳瀬正夢の装幀。19p×13.7p、446頁。


文藝時代 第二巻第九号(復刻版) 
村山知義、片岡鐵兵ほか/金星堂/1925年9月号(日本近代文学館復刻)
品切れ中
condition: ややヤケ

「新感覚派」と呼ばれる作家たちがこぞって作品を寄せた雑誌『文芸時代』。知義は、この雑誌の大正14年の6月号に「兵士について―一名、如何にしてキエフの女学生は処女にして金をもうけるか?」という作品を寄稿し、これが文壇へのデビュー作となりました。この復刻版には、『或る戦ー革命前後の芸術家に与える比喩物語』という短編が掲載されて、活字がひっくり返ったり、突然大きくなったりと、実験的な作品。「文芸時代」の表紙絵も知義が担当したこともある。22p×14.7p、108頁。


文藝時代 第三巻第一号 特集・同人創作集
川端康成、横光利一ほか/金星堂/1926年1月
品切れ中
condition: 裏表紙ハズレ、ヤケ、イタミ

表紙及びカットは、築地小劇場などでの舞台装置家でもある吉田謙吉。文藝時代新年特別創作号として、川端康成『伊豆の踊り子』、諏訪三郎『経験派』、佐々木味津三『彼の三面』、横光利一『ナポレオンと田虫』などが掲載されています。


人間機械
村山知義/春陽堂
/1926年初版
品切れ中
condition:虫食いアリ

春陽堂の文壇新人叢書2として出版された、知義・初の小説集。「一九二二年」(「文芸市場」26年7月号)、「兵士について」(「文藝時代」25年9月)、「罵られた子供」(「文藝戦線」26年10月)、「共同ベンチ」(26年1月)、「脚」「人間機械」(「解放」25年11月)、「何が道徳的か」(「文党」26年1月)、「勇ましき主婦」(「演劇新潮」26年)、が収録されています。


文藝市場
梅原北明、萩原恭次郎、高橋新吉ほか/文藝市場社
/1926年5月
品切れ中
condition:表紙にヤブレ、背イタミ

性研究の奇人・梅原北明が1925年11月に発刊した「文藝市場」。知義は、その年の10月に、「文藝市場」の宣伝のために、金子洋文、佐々木孝丸、高見沢路直らと文士の生原稿の叩き売りを、京橋の街頭でおこなっている。この26年の5月号では、知義の寄稿はありませんが、昇曙夢の『プロレタリア詩抄』、萩原恭次郎の『メイデーに寄す』、高橋新吉の『詩二つ』などが掲載されています。22p×14.8p、87頁。


変態芸術史 全 変態十二史第二巻
村山知義
/文藝資料研究会/1926年初版
品切れ中
condition:和装、少スレ

「文藝市場」の赤字解消のために刊行された「変態十二史」の第二巻。このシリーズは予想外の好売れ行きだったようです。この「変態芸術史」は、第一遍がミヒエルの「芸術における悪魔的及びグロテスクなもの」に依っている。22p×15p、52頁。


カザノワ゛情史
カザノワ゛、小牧近江・訳、
村山知義・装丁?/国際文献刊行会/1926年初版
品切れ中
condition:並、函付き

「文藝市場」がきかっけで、外国の艶色本の翻訳書を主に出版していた国際文献刊行会からの翻訳本を多数出していた知義。この本には、記述がないのではっきりしませんが、おそらく装丁は、村山知義と思われます。19p×13p、434頁。


古本探偵追跡簿
青木正美/マルジュ社/1995年初版
price: \1780
condition: 帯付き、並

古書店主である著者が、古書市場で求めた資料から、昭和30年代に貸本組合理事長として活躍した古本屋・都崎友雄が、大正末期の詩人で、「世界詩人」を主宰したドン・ザッキーその人だったことをつきとめていく話などが収録された本。ちなみに大正14年8月に創刊された「世界詩人」に村山は、『期待』(オスカー・マリア・グラーフの訳詩)、『私はお前のそばに行く』(クレルール・ゴルの訳詩)を寄稿しています。巻頭写真ページには、大正14年11月3日、築地小劇場の前で村山知義・萩原恭次郎などの前衛詩人たちが集合した、「世界詩人第一回講演記念撮影」の写真が掲載されています。19.4p×13.2p、482頁。


まんが日本美術史
辻惟雄/美術出版社/1996年初版
price: \1200
condition: 並、帯付き

日本の美術をまんがでわかりやすく伝えるシリーズの第三巻。この巻では、明治から現代の美術が紹介されています。知義は、「大正アヴァンギャルド」の章でオカッパ頭で登場。ベルリン滞在時のことや、23年に帰国してからの「意識的構成主義」の提唱、マヴォ結成から三科第二回展までの行動が簡単に紹介されています。22.7p×15.7p、227頁。


再録 写真論 1921-1965 東京都写真美術館叢書
大島洋・選/淡交社/1999年初版
price: \1280
condition: 並、帯付き

1921〜65年に、「写真芸術」「光画」「アサヒカメラ」等の雑誌に発表された写真論から、重要なものを選びだし、日本の写真論あy写真批評の流れをたどった本。知義が、『アサヒカメラ』1926年5月号に寄稿した「写真の新しい機能」が、取り上げられています。ここで知義は、写真を段階的に四つの種類にわけ、第四種の「構成派の写真」にいたってはじめて非常に興味のあるものになり得たと述べています。18.7p×12.8p、221頁。


何を為すべきか
レーニン、青野季吉・訳/白楊社/1926年初版
品切れ中
condition: 並

知義は、26年、「無産者の夕」で舞台装置を手伝い、「前衛座」の創立にも参加。マルクス主義の基本文献を手当たり次第に読みはじめ、26年の9月4日に、このレーニンの『何をなすべきか』を読んだ。さらに数年たって、レーニンの「唯物論と経験批反論」と「哲学ノート」を読み、“素朴実在論”の「物、環境、世界が、われわれの感覚、われわれの意識、われわれの自我、および人間一般から独立して存在する」という考え方にとても驚き感激した。レーニンに学ぶことなしには、私の演劇論も、演技論も、総じて芸術運動そのものが存在し得なかったとまで、後年語っている。18.3p×13p、288頁。


前衛と反骨のダイナミズム 大正アヴァンギャルドからプロレタリア美術へ
菊地明子ほか/市立小樽美術館/2000年
品切れ中
condition: 良

「未来派美術協会」(1920)や「アクション」(1922)、そして「マヴォ」(1923)から「三科」(1924)などの、大正アヴァンギャルド芸術から、「造形」(1926年)などのプロレタリア美術への流れを追った展覧会のカタログ。知義の作品は、「朝から夜中まで」の舞台装置模型、「赤い着物の女の子」(1922年)などが、紹介されています。29.6p×20,8p、72頁。


尖端に立つ男 岡本唐貴とその時代
五十殿利治、門田秀雄ほか/倉敷市立美術館/2001年
品切れ中
condition: 良

大正期新興美術運動の開拓者の一人であり、プロレタリア美術運動の牽引役として活躍した、岡本唐貴の展覧会のカタログ。知義が描いた「劇場の三科」ポスターや、マヴォ第一回展の目録なども紹介されています。『三科造型美術協会』設立に際しての「三科規則」というパンフレットには、知義とともに名を連ね、のちに、岡本らが設立した『造型』の作品に関連して、読売新聞紙上で激しく知義と論争をした。25.7p×18.2p、127頁。


日本プロレタリア美術史
岡本唐貴、松山文雄/造形社/1967年初版
品切れ中
condition: カバーなし、図書館廃棄本

プロレタリア美術運動の歴史をできるだけ客観的事実として理解できるよう、図版を多様して著された本。三科分解後、1925年11月に結成された『造形』の誕生と発展、1928年から開催されたプロレタリア美術大展覧会の第1〜5回までの出品目録、プロレタリア漫画小史、など貴重な資料が収録されています。「造形」誕生後、25年12月6日の東京朝日新聞紙上でうたいあげた神原泰の「芸術から造形へ」に端を発し、12月23日の読売で、知義が「反動・ここにも反動」、そして12月24日〜26日の三日間にわたり読売紙上での岡本唐貴の「造形への反動者村山知義君に問う」と、激しく論争がおこなわれた。21.2p×15p、328頁。


一週間
ユリー・リベディンスキー、池谷信三郎・訳、村山知義・装丁/改造社/1926年5月初版
品切れ中
condition: 函付き、並

ロシアのプロレタリア作家の小説を、池谷信三郎が翻訳し、村山知義が表紙絵・装丁を担当した本。知義には珍しい、たらしこみ風の技法で描かれた表紙絵。19p×13.2p。


赤白黒 諷刺画40余年
まつやまふみお/造形社/1969年初版
品切れ中
condition: 並

知義、柳瀬正夢、下川凹夫らが1926年7月に創立した「日本漫画連盟」。著者のまつやまふみおも、後にこの連盟に参加します。この本では、1924年に東京へ出てきてからの40余年の諷刺画を多数収録しながら、大正期の新興美術運動、プロレタリア美術運動、東京パック、戦後誌、などのことを語っています。22.3p×15.5p、115頁。


回想のプロレタリア演劇
宅昌一/未来社/1983年初版
品切れ中
condition: 並

前衛座、プロ芸、マルクス書房、左翼劇場、など、プロレタリア演劇運動について、著者の体験を通して語られています。19.5p×13.5p、189頁。


スカートをはいたネロ
村山知義/原始社/1927年初版
品切れ中
condition: 函ナシ

知義の第一戯曲集。『孤児の処置』、『街路越しの殺人事件』、『無宿者』、『女優』、『兄を罰せよ』、『勇ましき主婦』、『広場のベンチで』、『踊り子になった書記の妻』、『仕事行進曲』、『進水式』、『闇の陣営』、『スカートをはいたネロ』、を収録。表題作の『スカートをはいたネロ』は、人形劇を想定してつくられた戯曲で、心座第5回公演で上演、のちに「人形劇団プーク」で上演。『無宿者』は、知義が自ら監督しようとした前衛的映画のために創作したシナリオで,制作の一歩手前で制作会社が倒産し没になったもの。


黒潮 三月号
村山知義ほか/春陽堂/1927年3月
品切れ中
condition: 並

知義の戯曲『広場のベンチにて』が収められている号。22.2p×15p、155頁。


文藝戦線 第四巻第七号
村山知義、佐々木孝丸ほか/文藝戦線社/1927年7月号
品切れ中
condition: 表紙破れアリ

「種蒔く人」が続刊不能になり、純然たる文芸雑誌にしようということで発刊された「文芸戦線」。この号は、労農芸術家連盟の出発号と銘打たれています。村山知義『やっぱり奴隷だ』、収録。この戯曲は、人形劇として書かれたもので、のちに人形劇団プークでも上演されました。22p×15p、160頁。


号外
東京記者聯盟編集、柳瀬正夢・表紙絵/号外発行所/1928年3月号
品切れ中
condition: 良

民衆に真実を報道することを目的に刊行されたプロレタリアートの機関誌。プロレタリア新興勢力一覧が載っていて、参考になります。22.2p×14.8p、128頁。


女天下
フックス、キンド、村山知義・訳・装幀/國際文献刊行会/1926年初版
品切れ中
condition: 函付き、並

知義が、ベルリン滞在中にユダヤ人の古本屋で見つけた『人類史に於ける女の支配』という本を翻訳し、昭和初期の艶本出版ブームの先駆けを成す「国際文献刊行会」より出版の「世界奇書異聞類聚・第11巻」として発行されたもの。19.2p×13p、389頁。


世界浴場史
キャバネ、矢口達・訳、村山知義・装幀・挿絵/國際文献刊行会/1928年初版
品切れ中
condition: 函付き、並

昭和初期の艶本出版ブームの先駆けを成す「国際文献刊行会」より出版の「世界奇書異聞類聚・第3巻」。知義が装幀と挿絵を担当しています。19.2p×13p、306頁。


藝術に現はれた性慾 附・性慾の心理
アルバート・モル、村山知義・訳/文藝資料研究会編集部/1928年初版
品切れ中
condition: 函付き、並

「文藝市場」の梅原北明が、「変態十二史」を企画したときの発行名義のために作られた文芸資料研究会から発行された『世界性学大系』のうちの一冊。ちなみにこの『世界性学〜』は、2、3冊で終わってしまったらしい。19.2p×13.5cm、362頁。


性慾と社会
アルバート・モル、村山知義・訳/文藝資料研究会編集部/1928年初版
品切れ中
condition: 函付き、並、函に少イタミ

同じく、「世界性学大系」の一冊として出版されたもの。19.2p×13.2p、321頁。


新潮 二月号
稲垣足穂、村山知義ほか/1928年2月
品切れ中
condition: 並

「われらのモダンガール(欧米映画女優論)」という特集で、知義は『ドロレス・デル・リオ』を寄稿しています。22.4p×15p、220頁。


中央美術
村山知義、東郷青児ほか/中央美術社/1929年1月
品切れ中
condition: 経年のイタミ、蔵書印

この号では、映画欄が増設され、知義は『テンペスト』の批評をしています。21.9p×19.2p、176頁。


プロレタリア映画入門
村山知義・著・装幀/前衛書房/1928年再版
品切れ中
condition: 函付き、並

村山知義が1928年までに書いてきた映画に関する文章のほとんどを集めたもの。『映画と構成主義』、『連鎖劇』などの興味深い論文のほか、『リシツキーの芸術写真』などの写真に関するものもあります。知義は、映画制作にも大変興味を持ち、1926年に『無宿者』というシナリオを書き、前衛的な映画を自ら監督しようするが実現せず、同じ年に、村田実監督に招かれ映画「日輪」のセットとコスチュームを担当してたのが、映画の最初の仕事となります。1930年代には、映画のシナリオや、自ら監督した『恋愛の責任』、『初恋』などの仕事があります。この本には、知義が描いた、日輪のセット図が収められていて貴重。18.6p×12.9p、273頁。


昭和初期 左翼映画雑誌 別巻 日本社会主義文化運動資料10
岩崎昶ほか/戦旗復刻版刊行会/1981年初版
品切れ中
condition: 並

1929年2月に発足した日本プロレタリア映画同盟(プロキノ)を主体として発行された「新興映画」、「プロレタリア映画」、「プロキノ」、第二次「プロレタリア映画」、「映画グラフ」の復刻版の別巻。このプロキノは、全日本無産者芸術団体協議会(ナップ)の構成団体、作家同盟(ナルプ)、美術家同盟(AR)、音楽家同盟(PM)、劇場同盟(プロット)、の4団体と機を同じくして発足。当時の関係者の回想と、「左翼映画雑誌総目録」、「執筆者別索引」が収められていて便利。これによると、知義は、「新興映画」の29年9月〜30年1月までの表紙を担当したほか、シナリオでは、「印刷機」(新興映画29年9月)、「スポーツ」(新興映画29年10月)、「手」(新興映画29年11月)、「犬」(新興映画30年1月)、「市電の兄弟」(プロレタリア映画31年3月)、さらに、「合評 何が彼女をさうさせたか」(新興映画30年3月)、「映画時評」(新興映画5月)、 「友の会趣意書」(新興映画30年6月、プロレタリア映画30年8月)、を寄稿したもよう。21p×15p、78頁+総目次・索引78頁。


映画芸術史
岩崎昶/世界社/1930年初版
品切れ中
condition: 背ヤケ、函ナシ

映画評論家・岩崎昶の最初の評論集。1929年、知義も創設に携わった日本プロレタリア映画協会(プロキノ)に参加。知義と籌子のアニメーション映画「三匹のこぐまさん」(1931年公開)では監督も務めています。20p×14p、248頁。


日輪・白鬼 現代長編小説全集(9)
三上於菟吉/新潮社/1928年(非売品)
品切れ中
condition: 函付き、並、背ヤケ

1926年公開の日活(大将軍撮影所)映画『日輪』(監督・村田実)の原作が収められた現代長編小説集の三上於菟吉編。この映画で、知義は、セットとコスチュームデザインを担当し、これが映画関連の最初の仕事だったようです。19.5p×13.7cm、790頁。


古今 桃色草紙 第二巻第四号
石角春之助ほか、村山知義・表紙絵/南柯書院/1929年4月号
品切れ中
condition: 表紙にイタミ

1928年より軟派もの雑誌『古今桃色草紙』を毎月発行していた発藻堂書院は、運営していた上森健一郎が引退、青山倭文二があとを引き継ぎ、この号から、南柯書院からの発行になっています。知義は、『桃色草紙』には、たびたび文章を寄せたり、表紙絵を担当するなどしています。22.2p×15.1p、140頁。


軟派 創刊号
大泉黒石、村山知義ほか、知義・表紙絵?/日本文献書房/1929年7月号
品切れ中
condition: 並、表紙若干のヤブレ

元々文芸市場社に出入りしていた眞保三郎が起こした出版社「日本文献書房」が出した軟派誌。執筆者の中に、村松三四郎という人物がいるが、眞保と同一人物らしい。知義は、世界魔窟物語として『ベルリン編』を執筆。そのほかに、大泉黒石『黄楊の水櫛』、生方敏郎『痴漢の死』など。22p×15p、171頁。


文学時代 創刊号
村山知義、大宅壮一、小酒井不木ほか/新潮社/1929年5月
品切れ中
condition: 表紙ヤブレ、ややイタミ

映画新講座として、知義の『探偵趣味の映画』が収録されている「文藝時代」創刊号。そのほかに、小酒井不木の絶筆『鼻に基く殺人』、森岩雄『藝術の最先端・機械による表現時代』など。22p×14.8p、196頁。


文学時代 創刊号(復刻版)
村山知義、大宅壮一、小酒井不木ほか/新潮社/1929年(昭和57年日本近代文学館復刻)
price: \1,200
condition: 並

映画新講座として、知義の『探偵趣味の映画』が収録されている「文藝時代」創刊号(復刻版です)。そのほかに、小酒井不木の絶筆『鼻に基く殺人』、森岩雄『藝術の最先端・機械による表現時代』など。22p×14.8p、196頁。


文学時代 第一巻第六号
村山知義、大宅壮一、川端康成ほか/新潮社/1929年10月号
品切れ中
condition: ややイタミ、背補修

特集「新東京風景」で、知義は、『建築を通した風景』を寄稿。当時の武蔵野館、東京帝国大学、新橋演舞場、の写真とともに、建築について語っています。同じ特集では、勝本清一郎『新しい橋・数学的風景』、川端康成『新東京散策』など。22p×14.8p、228頁。


同志
藤森成吉、村山知義・表紙絵/南蛮書房/1929年初版
品切れ中
condition: 背補修

村山知義がロシアの雑誌の挿絵をもとにして描いた表紙絵と扉絵が収められた、藤森成吉のプロレタリア小説集。知義の童話「金目王子」や戯曲「磔茂左衛門」を収録。知義の東京左翼劇場は、第1回公演としてこの「磔茂左衛門」を選んだが、警視庁からの中止命令で上演されなかった。19p×13p、286頁。


西部戦線異状なし 普及版
ルマルク、秦豊吉・訳/南蛮書房/1930年普及版初版
品切れ中
condition: 書き込みアリ

第1次大戦中、ドイツ軍兵士として戦争を経験したルマルクが体験に基づき書いた小説。1929年11月22〜12月3日、劇団築地小劇場公演として本郷座において、知義の脚色・演出(北村喜八とともに)で上演された。社会主義リアリズムを方針として演出された芝居。上演中、滝沢修が舞台で大怪我をした。 この劇は、築地小劇場が二つに割れて帝劇と本郷座で上演した。帝劇のほうは高田保脚色、藤森成吉演出。18.5p×12.5p、344頁。


日本戯曲全集 第四十九巻 現代編・第十七輯
藤森成吉、村山知義、長谷川如是閑、金子洋文、前田河廣一郎/春陽堂/1929年初版
品切れ中
condition: 函付

知義の戯曲『ロビンフッド』、『進水式』、『やっぱり奴隷だ』、『沙漠で』、『仕事行進曲』、『スカートをはいたネロ』を収録。19p×13.3p、640頁。


朝日住宅図案集
吉川清作ほか/朝日新聞社/1929年初版
品切れ中
condition: 函付、並

1929年10月、東京で、公募設計の朝日住宅展覧会開催。入選作を実際に建築・展示し、建て売り住宅の先駆となった。この本は、寄せられた図案85図をまとめたもの。知義らが創設した「合理派建築会」の吉川清作の作品も紹介されています。26p×19p、381頁。


ミス・ニッポン
郡司次郎正、村山知義・表紙絵/世界の動き社/1930年重版
品切れ中
condition: カバー少イタミ

知義とは、「マヴォ」時代からの友人で、心座第三回公演での「ユーディット」(1926年、知義・演出装置)でも役者として登場したことがある郡司次郎正。この「ミス・ニッポン」で小説家デビューをはたし好評を得て、ひきつづき「ミスター・ニッポン」「マダム・ニッポン」を発表、さらに「侍ニッポン」を大衆文学に発表して、一大人気作家へ。「侍ニッポン」は、のちに何度も映画化されています。19p×13.2p、446頁。


ソヴエート女医の手記
ラルスキー、西谷雅義・訳、村山知義・装幀/世界社/1930年初版
price: \2,100
condition: 並、ページ外れアリ

一女医の手記を通して、混乱するソヴィエトの社会相を描写した本。知義が装幀とカットを担当しています。19p×13p、246頁。


中央公論 第五百八号
村山知義ほか/中央公論社/1930年5月
品切れ中
condition: 並

知義の戯曲『日清戦後』が収録された号。この戯曲は、市川猿之助に呼ばれ、歌舞伎座の本公演のために、大物を一本書いてくれとたのまれて創作したもの。戦争を批判的に書いたもので、上演されなかった。


水辺のモダン
山口昌男ほか/東京都現代美術館/2001年
品切れ
Condition;良

東京都現代美術館で開催された展覧会のカタログ。この美術館が立地している地域(江東・墨田)からの視点で、近・現代美術の歴史を見つめ直したもの。藤牧義夫、小野忠重、木村伊兵衛、桑原甲子雄、杉浦非水などの作家が紹介されているなか、知義の「新装花王石鹸包装紙デザイン応募案」が2点紹介されています。21.3p×15p、207頁。


犯罪科学 第一巻第一号(復刻版)
村山知義、日夏耿之介 /武侠社/1930年6月創刊号(昭和57年日本近代文学館復刻)
品切れ中
condition: ややヤケ

エログロナンセンス全盛時代の大州の趣味に迎合した雑誌。知義は、この号では、『独逸犯罪風景』を寄稿。日夏耿之介の『グロテスクの文学性』も収録。22p×15p、225頁。


犯罪科学 第一巻第二号
村山知義、丸木砂土ほか/武侠社/1930年7月号
品切れ中
condition: 並、背ややイタミ

この号では、第一号に続いて、知義は、『続独逸犯罪風景』を寄せています。


太陽のない街 (復刻版)
徳永直、柳瀬正夢・装幀/戦旗社/1929年(昭和54年日本近代文学館復刻版)
品切れ中
condition: 良、函付き

「蟹工船」とともに、プロレタリア文学の傑作といわれている作品。1926年の小石川の共同印刷争議で、その印刷会社の労働者だった著者が、そのときの体験をもとに小説化。この作品は、知義の演出・装置で、左翼劇場により1930年2月、築地小劇場において公演され、大成功を収めた。19p×12.7p、311頁。


トラストD・E ヨーロッパ滅亡物語
イリヤ・エレンブルグ、昇曙夢・訳、柳瀬正夢・装幀/民主評論社/1950年初版
品切れ中
condition: ヤケ

1920年代に活躍したソ連の作家・イリヤ・エレンブルグの壮大な空想小説。1929年4月、知義らが新進歌舞伎役者とともに創立した心座の、第10回公演で、知義の演出・装置により、この『トラストD・E』が上演している。 18.5cm×12.6p、283頁。


暴力団記
村山知義/日本評論社/1930年初版
price: ¥2,500
condition:並、見返し若干の破れ

「戦旗」2巻7号に掲載され、1929年に左翼劇場第2回公演として築地小劇場で上演された表題作の戯曲『暴力団記』(「全線」と改題されて上演)のほか、12の短編小説を収め、日本プロレタリア傑作選集として出版された本。短編は『老給仕人』(「文芸戦線」27年2月号掲載) 、『愚劣な中学生』(「不同調」27年掲載)、『弱い兵士』(「文藝公論」27年2月掲載)、『水葬』(「朝日新聞」26年)、『老婆との別れ』(「新興文藝」26年?)、『男の子』(「文藝道」27年?)、 『十字軍』(「文藝春秋」28年?)、『辱しめられた映画』(「新潮」28年)、『悲壮なエピソード』(「近代感情」28年?)、『立志傳中の少女』(「婦人サロン」29年)、『闘士』(29年10月)、『妥協はない』(「戦旗」29年5月)にそれぞれ掲載されたもの。17p×12.2p、207頁。


プロレタリア美術のために
村山知義/アトリエ社/1930年5月初版
品切れ中
condition:裏表紙に破れ

1925年以降、30年までに、村山知義が美術について書いた文章のほとんどが収録されている本。知義は、『序』で、「私はこれ迄、美術に関して『現在の芸術と未来の芸術』『カンディンスキー』『構成派研究』という三種の全く誤った立場から書かれた本を出した。これらの抹殺すべき本ののち、私はここに此の本を贈る」とあり、これまでの新興美術運動をここへきて完全に自ら否定してしまっています。ABCDの4っの章に分かれていて、Aは論文「緊急な問題」、「最近の芸術に於ける機械美」、「最近の独逸美術」、「美術の通った道」、現代欧州美術思潮」、「最近独逸美術に於ける宗教的傾向の復活」、「絵画とテンポ」、「プロレタリア・テーマ美術に就いて」、「プロレタリア美術研究所」、Bは特定の美術家の評伝「ハンス・フォン・マレエ」「オットオ・ディックス」「アルブレヒト・アルトドルフェルの人と芸術」「シャガル雑感」「ドレスデンとミュンヘン」「装丁の話」、Cには建築論「建築と建築家」「新宿武蔵野館」「建築を通した風景」「旅館」「清洲橋」、Dには新刊批評と展覧会評「正夢の『グロッス』」「曙昇夢編『サヴェート・ロシア漫画ポスター集』を読む」「板垣鷹穂著『国民文化繁栄期の欧州画界』」「マーッアの『現代欧州の芸術』を読む」「アーキペンコの巡回展」「第一回プロレタリア美術展を見る」「第二回プロレタリア美術展を見る」。18.5p×12.7p、292頁。


日本プロレタリア演劇論 新芸術論システム
村山知義/天人社/1930年初版
品切れ中
condition:背イタミ、少書き込みアリ

知義が演劇運動を続けているうちに、時に応じて書いてきたものを集めたもの。1930年2月の左翼劇場第14回公演『太陽のない街』の舞台写真と、演出覚書が掲載されています。17p×12.5p、150頁。


一億二千萬
マイケル・ゴウルド、村山知義・柾不二夫共訳/世界社/1930年6月初版
品切れ中
condition:並

アメリカのプロレタリア文学雑誌「ニュー・マッセズ」の主筆でもあるマイケル・ゴウルドの作品を知義らが翻訳。20p×13.5p、256頁。


左翼劇場
ピスカトール、村山知義・訳/中央公論社/1931年初版
品切れ中
condition:函イタミ

ピスカトールが1929年ドイツで出版した著書を知義が翻訳したもの。函に表現された、モホリ・ナギのフォトコラージュや、本文に多数収録された構成派的舞台装置写真は見もの。22p×16p、309頁。


勝利の記録
村山知義、知義・装幀/内外社/1931年初版
品切れ中
condition:並

1931年5月に、左翼劇場第二十回公演として上演された表題作『勝利の記録』のほか、戯曲が、『ヂャンヌ・ダルク』、『ツェッペリン事件』、小説として『処女地』、『血と学生』、『弁当屋の女中』、『理髪』、映画シナリオ『市電の兄弟』を収録。18.6p×12.8p、340頁。


東洋車輌工場
村山知義、知義・装幀/往来社/1931年初版
品切れ中
condition:ヤケ、背上部にヤブレ

「勝利の記録」以降に書いた、戯曲・小説をまとめた本。新築地劇団のプロット加盟第一回公演のために書かれた表題作『東洋車輌工場』のほか、戯曲が、『歌舞伎王国』、『大非学院の少年達』、『宗教反対』。小説が、『脱走少年の手紙』、『ギリシャ人の船客』、『夏の色』、『刑務所と字』、『詩作的傾向』、『オルグ二人』。そのほか、論文『戯曲論』を収録。18.8p×13.5p、405頁。


英国の機密室
ジョージ・アストン、隅井幸次・訳、村山知義・装幀/社会書房・誠文堂/1931年
品切れ中
condition:並、

第一次大戦中に、英国のシークレットサービスに属し、英国機密の最後部に座した経験のある著者が、スパイ戦の攻防を詳細に述べたもの。知義の装幀と、挿絵があります。19p×13p、304頁。


新選 村山知義集
村山知義/改造社/1931年初版
品切れ中
condition:並

改造社から発行の村山知義集。戯曲は「暴力団記」「日清戦後」「上には上」「暗い選挙」「スパイと踊り子」「最初のヨーロッパの旗」「沙漠で」「点呼」「ロビン・フッド」、小説は「ハト」「何処迄も」「少女と裁判」「老給仕人」「愚劣な中学校」「弱い兵士」「水葬」「少女と戦争」「悲壮なエピソード」「妥協はない」「リヂアの家」「父と娘」、脚色は「トラストD・E」「西部戦線異状なし」「小さいペーター」「薔薇」「なぜ?」「莫迦の療治」、小型映画用シナリオは「印刷機」「スポーツ」「醜い生死」「子供」「犬」「手」、を収録。特に小型映画用シナリオは日本プロレタリア映画協会(プロキノ)の機関誌「新興映画」に掲載されたもので、個人的に注目。18.8p×12.5p、482頁。


民衆劇場 九重会第二回公演・筋書
九重会/1931年
品切れ中
condition:並

飛行館で上演された九重会第二回公演筋書き。知義は、この飛行館において、多くの公演を行っています。22p×15.2p、18頁。


人生の半分 上下2冊
中村翫右衛門/筑摩書房/1959
年初版
品切れ中
condition: 函付、良

歌舞伎界の封建的な体制を嫌気し、河原崎長十郎とともに「前進座」を創立した中村翫右衛門の半世紀。1925年に知義は、河原崎長十郎らと、「心座」を結成し、9月の第一回公演に『ユアナ』の演出・装置をおこなう。歌舞伎と西洋劇が合体した不思議な芝居だったもよう。この劇団は29年に知義の「暴力団記」を上演したのち、解散。30年に心ある歌舞伎俳優たちの間に優志会という組織ができ、「劇戦」という雑誌を発行した。中村翫右衛門はその中心人物。この会は興行会社から解散を強いられ、中心的な人たちは松竹傘下を飛び出して、自主的な劇団「春秋座」をつくった。佐々木孝丸の演出で「ウイリアム・テル」を上演したが、制度や経営面の封建制は何一つ改革されていなかったので、5ヶ月で解散。この時に、飽くまで興行資本に復帰せず、進歩的な、自主独立の道を歩もうとする人たちが集まって、知義の命名による「前進座」が創設された。それらのいきさつなども、当事者であった著者が語っています。


グラフ 前進座 創立四十五周年記念
中村翫右衛門/前進座/1975年
品切れ中
condition: 良

1931年に創立された「前進座」の1931年から1975年までの舞台写真集と年表。知義は、「前進座」という名称の名付け親で、創立の年の5月旗揚げ公演では、知義・作・演出で『歌舞伎王国』を上演している。ただし、このときは、治安維持法違反で検挙されていたため、外山俊平の名を使っています。26.4p×18.8p、184頁+年表64頁。


セルパン 海洋号
村山知義、佐藤惣之助ほか/第一書房/1931年8月号
品切れ中
condition:背ヤブレ、裏表紙に書き込み

春山行夫が、編集と出版を担当していた『セルパン』の8月海洋号。知義は、小説『ギリシャの船客』を寄せている。そのほか、萩原朔太郎「詩の雑感」、佐藤惣之助「レドモア島より」、伊藤整「海・アメリカ・詩」など。22p×15p、64頁。


ピノチオ(あやつり人形の冒険) 前篇 春陽堂少年文庫
佐藤春夫/春陽堂/昭和7年初版
price: \3,500
condition:経年ヤケ、見返しにペンによる小さな「た」の字あり

大正14年より出版された佐藤春夫の翻訳本『ピノチオ』(改造社)はよく知られていますが、こちらは春陽堂少年文庫のもの。知義はこれをもとにして八田元夫の演出、山田耕筰の編曲で人形劇にしようとしたらしい(正確ではありません)。16.2cm×10.9cm、129頁。


戦旗36人集
村山知義、林房雄、三好十郎ほか、柳瀬正夢・装幀/改造社/1931年初版
品切れ中
condition:経年ヤケ・ヨゴレ

全日本無産者藝術同盟の同盟員36人の作品を編み、当局からの弾圧で犠牲になった同盟員の家族と救援のため、この本の印税をあてることを目的に刊行された本。知義の作品『妥協はない』〈「戦旗」昭4年5月号掲載)が収録されています。18.9p×12.7p、488頁。


ナップ 第二巻第六号
村山知義ほか/全日本無産者藝術団体協議会/1931年6月号
品切れ中
condition:少虫食い、裏表紙に若干の書き込み、その他は比較的良好

日本プロレタリア芸術連盟と前衛芸術家同盟が合同して、全日本無産者芸術連盟を結成(総称「ナップ」)。さらに、芸術の各部門別に組織すべきだ、という意見から、新たに日本プロレタリア作家同盟、同演劇同盟、同映画同盟、同美術家同盟、同音楽同盟の5団体を結成し、それらを結合して「全日本無産者芸術協議会」(1928年)をつくり、ナップという略称はそのまま踏襲されることになった。知義は、佐々木考丸・佐野碩・松永敏らとともに、日本プロレタリア演劇同盟(プロット)に所属。ややこしいですが、この本は、ナップの機関誌。知義の、戯曲『東洋車両工場』が収録されています。21.9p×14.8p、245頁。


プロレタリア文化 創刊号(復刻版)
村山知義ほか/日本プロレタリア文化聯盟/1931年12月号(昭和57年日本近代文学館復刻)
品切れ中
condition:少ヤケ

日本プロレタリア文化聯盟(コップ)の機関誌として刊行された雑誌の創刊号(復刻版)。この年の10月11日に、日本プロレタリア演劇同盟(プロット)の第4回全国大会が、築地小劇場で開かれ、この大会で、プロットは、日本プロレタリア文化連盟(コップ)への参加を決定、知義は、中央執行委員長(文化連盟代表者)となります。この号で、知義は「特集・各国プロレタリア文化運動の現状」として『ドイツの労働者スポーツ』を寄稿。21.7p×14.9cm、91頁。


プロット 創刊号
村山知義ほか、知義・表紙・カット/日本プロレタリア演劇同盟/1932年1月号
品切れ中
condition:並

日本プロレタリア演劇同盟(プロット)の機関誌として刊行された雑誌の創刊号。31年の10月11日に、日本プロレタリア演劇同盟(プロット)の第4回全国大会が、築地小劇場で開かれ、この大会で、プロットは、日本プロレタリア文化連盟(コップ)への参加を決定、知義は、中央執行委員長(文化連盟代表者)となる。この号で、知義は『プロットの新方針と新組織の其後の展開』、「生きた新聞」の戯曲『文化連盟結成萬歳!』を寄稿。この「生きた新聞」は、赤色レビューとも呼ばれ、31年7月18日「恐山トンネル」の築地小劇場での公演のとき「生きた新聞」第一集を並演したのが始まりで、ドイツの千田是也からの来信で、ドイツ共産党が、トラックに乗って、職場で、街頭で、農村でやっているアギット・プロップ・トルッペ(煽動・宣伝隊)の活動方式を採用したもの。22p×15cm、100頁。


プロレタリア文学とその時代
栗原幸夫/平凡社/1971年初版
品切れ中
condition:並

1930年代前後のプロレタリア文学の思想と運動を論考した古典的名著。最近、復刊されています。19.5p×13.3p、272頁。


「戦旗」「ナップ」作家集1 日本プロレタリア文学集14
村山知義、藤森成吉ほか/新日本出版社/1986年第六版
price: \1180
condition: 並、函付き

1928年3月に結成された全日本無産者芸術連盟(略称ナップ)に結集していった作家たちの作品を収めた本。ナップの機関誌だった『戦旗』(1928年創刊)や『ナップ』(1930年創刊)誌上に発表された作品を中心に収録。知義の作品は、共産党員の開拓的活動を描いた「処女地」(『改造』31年3月)、逮捕された学生活動家が、留置場で自分の活動が大衆から遊離した極左的なものであったことを悟り、あらためて前進の決意をする「血と学生」(『中央公論』31年3月)、労働者たちが自主的な文化活動=スポーツ委員会を作り出す「スポーツ委員会」(『プロレタリア文学』32年1月)の3編が紹介されています。19p×13.4p、378頁。


婦人作家集2 日本プロレタリア文学集22
村山籌子、佐多稲子ほか/新日本出版社/1988年第二版
price: \1250
condition: 並、函付き

松田解子、佐多稲子、村山籌子、田島ユキ、佐藤さち子という5人の作家の計34編の作品が収められた本。知義の妻・籌子が、1929年の『女人芸術』10月号に発表した、「健康な女の子」が紹介されています。専売局の煙草女工の母と、大酒飲みの父を持つ、10歳の少女の「健康な」怒りを描いた作品。19p×13.4p、465頁。


プロレタリア戯曲集2 日本プロレタリア文学集36
村山知義、小林多喜二、三好十郎ほか/新日本出版社/1988年第二版
price: \1250
condition: 並、函付き

村山知義、長田秀雄、西光万吉、小林多喜二、福田栄一、宮嶋資夫、三好十郎、小島勗、北村寿夫、清水真澄、冨田常雄、佐々木孝丸、12人の作家が、1927年から1932年に発表した16戯曲を掲載した本。知義の作品は、『戦旗』1929年7月号に発表され、同年6月27日から7月3日まで東京左翼劇場により「全線」と改題し、築地小劇場で初演された『暴力団記』。『ナップ』1931年6月号に発表され、同年5月29日から6月7日まで新築地劇団により市村座で初演された『東洋車両工場』。『プロレタリア文学』32年4月増刊号に発表され、同年4月5日から25日まで東京左翼劇場により築地小劇場で初演された『志村夏江』、の三編が収録されています。19p×13.4p、558頁。


現代欧州の芸術 マルクス主義芸術理論叢書8
マーツア、蔵原惟人・杉本良吉・訳/叢文閣/1930年第5刷
品切れ中
condition: 並

1926年にモスクワ・レニングラード国立出版所より出版されたイ・マーツアの書を、蔵原惟人らが翻訳したもの。19.5p×13.5p、287頁。


社会主義的レアリズムの問題
ルナチャルスキー、ゴーリキィほか、外村史郎・訳/文化集団社/1933年初版
品切れ中
condition: ややヤケ

ソヴィエト作家同盟のための組織委員会が打ち出した「社会主義的レアリズム」。1933年2月に開催された作家同盟第二回総会での、報告書及び演説の主要なもの、プラウダへの特別に寄せられた論文などが収録された本。19p×13p、285頁。


志村夏江・初恋 村山知義戯曲選集 第一巻
村山知義・著・装幀/檜書房/1946年初版
品切れ中
condition: 表紙スレ、ヤケ

1932年4月の「プロレタリア文学」増刊号に掲載され、同年の左翼劇場第23回公演で上演された「志村夏江」と、前進座などで上演され1939年に公開された知義が監督した映画「初恋」の2編が収録された戯曲集。「志村夏江」は、昭和7年に共産党内に派生した解党派を批判した作品。「志村夏江」の舞台稽古の日の朝(32年の4月4日)、上落合の自宅へ刑事に踏み込まれ、知義は検挙されている。 18.5p×12.8p、185頁。


赤い恋
コロンタイ女史/大和出版社/1952年初版
品切れ中
condition: ヤケ

恋愛も結婚もすべて社会主義の運動のためには下属すべきであり、運動のためには貞操もささげなければならぬ、という恋愛に対する極端な考え方が流行するきっかけとなった本。運動の必要のためならば、ということで、恋愛や結婚の問題が簡単に処理されたり、合理化されたりし始め、やがてそういうことの中から、恋愛や、結婚が注意深く処理されないと、運動そのものが歪んでしまい、崩れてしまうということを学び始め、そういう問題についてのモラルの確立が必要となってきた。「志村夏江」はそういうモラルについて触れた最初の戯曲だと、知義は後年語っている。18p×12.7p、352頁。


斬られの仙太
三好十郎/ナウカ社/1934年初版
品切れ中
condition: ヤケ、イタミ

プロレタリア劇作家として知られていた三好十郎が、社会的リアリズムと呼ぶ創作方法や政治主義・公式主義に疑問を抱き、発表した作品で、共産党の指導部に対する批判ともとれる内容。左翼劇場で公演されたが、知義は、この作品を知り、「ファッショ的、アナーキズム的な傾向。卑俗劇、リアリズムの探求と正反対、新国劇のジャンルに属する。」と新聞に酷評している。19.8p×13.8p、300頁。


小説・私の三好十郎伝
大武正人/永田書房/1968年初版
品切れ中
condition: 並、ややヨゴレ

三好十郎について綿密な調査により、その悲惨な生い立ちを明らかにした労作。知義は、彼を「反党分子」として批判したが、かつてのプロレタリア文化運動の担い手たちのほとんど全員が、その後転向し戦争協力までした者までいたにもかかわらず、戦後社会の中で左翼・進歩的知識人としてふるまう偽善とも見える態度を、三好は、徹底的に批判して嫌った。19.5p×13.2p、288頁。


プロレタリア文化運動に就ての研究 司法研究 報告書第二十八号九(復刻)
平出禾、祖父江昭二/柏書房/1965年初版(1940年)
品切れ中
condition: 函付、並

司法省調査部が、日本におけるプロレタリア文化運動に就いて、綿密詳細、徹底的に調査研究した極秘報告書の復刻版。 祖父江昭二による「解題」付。21p×15p、646頁。「解題」15頁。


プロレタリア文学研究 現代文学研究叢書T
稲垣達郎・監修、文学批評の会・編/新文学書房/1972年初版
品切れ中
condition: 函付

文学批評の会による「プロレタリア文学」再検討。「葉山嘉樹について」、「三好十郎論」、「中野重治論」、「小宮山明敏論」、などを収録。21.5p×15.5p、389頁。


白夜・劇場
村山知義、著・装丁/竹村書房/1935年5月号初版
品切れ中
condition: 並、函付き

「転向小説」第一号と言われる『白夜』(「中央公論」34年4月)が収録された、知義の小説集。小説中の木村壮吉は、蔵原惟人がモデルと思われます。その他に、『帰郷』(改造7月号)、『何田勘太ショウ』(新潮8月号)、『椿の島の二人のハイカー』(文芸春秋8月号)、などが収められています。19.5p×14p、287頁。


増補 転向文学論
本多秋五/未来社/1971年5刷
品切れ中
condition: 並、函付き、函にややヤケ

著者の旧著「小林秀雄論」に、「転向文学論」「上部構造論」を加えて刊行されたもの。知義の転向小説『白夜』についての論考があります。19.3cm×13.2cm、291頁。


新協劇団二十年 舞台写真と劇団小史 1934-1954
新協劇団/1954年?

品切れ中
condition: 並

1934年、知義の「新劇の大同団結」の提唱に、秋田雨雀、長田秀雄らが支持者となり、新協劇団が誕生。この本では、1934年11月、築地小劇場で上演された新協劇団第一回公演『夜明け前第一部』(知義・脚色、久保栄・演出)から、1953年2月の『死んだ海 第三部崖町に寄せる波』までの舞台写真を収録した本。新協の映画作品や、坂本万七、加藤嘉ほかの個人所蔵写真なども収録、。21p×14.8p。


舞台装置の研究
伊藤熹朔/小山書店/1941年2刷
品切れ中
condition: 背上部に少ヤブレ

舞台装置家のパイオニアが、図版を多用して舞台装置について語った本。1934年に知義が結成した新協劇団の第一回公演『夜明け前』の舞台のほか、知義の舞台が多数紹介されています。21.4p×19p、226頁。


テアトロ 第一巻第二号 6月号
秋田雨雀、村山知義ほか、知義・装幀/テアトロ社/1934年6月
品切れ中
condition: 並、背少イタミ

1934年5月に新劇の大同団結の機運にうながされ刊行された「テアトロ」の第2号知義の『劇評』、秋田雨雀『「斬られの仙太」を評す』ほか。25.5p×19p、66頁。


テアトロ ゴーリキイ研究号
秋田雨雀、村山知義ほか、知義・装幀/テアトロ社/1934年9月
品切れ中
condition: 並

テアトロの「ゴーリキイ研究号」。25.5p×19p、66頁。


テアトロ 一周年記念号 
秋田雨雀、村山知義ほか、知義・装幀・カット/テアトロ社/1935年5月
品切れ中
condition: 並、背補修アリ

片岡鐵兵・原作、知義・脚色の『花嫁学校』と、『演劇時評』、そのほかに、座談会『「放浪記」と花嫁学校」』などが掲載されている「テアトロ」の一周年記念号。表紙の写真は、メイエルホリド。「花嫁学校」は、35年4月12〜15日に新協劇団第3回公演として飛行館で上演された。22.2p×15p、192頁。


テアトロ 二周年記念特集
秋田雨雀、村山知義ほか、知義・装幀/テアトロ社/1936年5月号
品切れ中
condition: ヤケ、背少イタミ

1934年に『新劇の大同団結』提唱をうけ、発行された「テアトロ」。この号は、二周年記念特集として、「丸山定夫研究」、秋田雨雀『築地小劇場における島崎藤村』、知義『演劇・映画・舞踊時評』などを収録。22p×15p、201頁。


書窓 第二巻第一号
村山知義、杉浦非水、恩地孝四郎ほか/アオイ書房/1935年8月号
品切れ中
condition: 並

志茂太郎が中野区で酒販売店を経営するかたわら設立したアオイ書房が発行した愛書趣味の雑誌『書窓』。知義は、この号で、『本の造型』と題した、自らがいままで装丁した本についての一文が掲載されています。その中で、自分の得意とするのは、「児童書」、苦手なのは、自分自身の本、特に『白夜劇場』、と語っています。「村山氏装本宇野氏蔵本」と題された写真版では、「最初のヨーロッパの旗」「構成派研究」の表紙が載っています。その他に、川路柳虹『装丁贅語』、杉浦非水『思い出話と述懐』、恩地孝四郎『夢二の旅鞄をひらく』など。23.3p×16p、78頁。


新劇の山脈
松本克平/朝日書林/1991年初版
品切れ中
condition: 並

プロレタリア演劇俳優として活躍してきた著者が綴った昭和新劇史。松本克平と知義とは、左翼劇場、第一次新協劇団、戦時中の井上正夫演劇道場、第二次新協劇団と、ともにプロレタリア演劇運動を歩んできた。本書には、1935年、文芸評論5月号の久保栄の論文「社会主義リアリズムと反資本主義リアリズム」などをめぐっておこったリアリズム論争当時の松本の論文「村山体系と進歩的演劇」(テアトロ掲載)が収録されています。19p×13.3p、296頁。


日本映画 第二巻第四号
村山知義、長谷川如是閑大宅壮一ほか/大日本映画協会/1935年8月号
品切れ中
condition: 並

映画「雪崩」(P・C・L、監督・成瀬巳喜男、大仏次郎・原作)のための、知義のシナリオが掲載されている号。この「雪崩」は、同雑誌の3月号に前編が掲載されたが、この号では後編ではなく、改定版として一本にまとめれれています。さらにこの年の8月号には、三度目のシナリオが掲載されている。実際の映画では、知義のシナリオとなっておらず、<村山知義・構案>となっています。さらに本号では、知義の好敵手の一人ともいえる三好十郎の『村山知義へ』という一文もあります。22p×15p、176頁。


日本映画 第二巻第四号
村山知義、北川冬彦ほか/大日本映画協会/1937年8月号
品切れ中
condition: 並

「特集・映画芸術のために」へ、知義は『映画監督・リアリズムへの情熱』を寄稿。そのほか、三好十郎『シナリオ作家一年生的覚え書き』、北川冬彦『「真実一路」とそのイメージ』など。22p×15p、159頁。


日本映画 第三巻第四号 映画法を廻る大座談会
村山知義、大宅壮一ほか/大日本映画協会/1938年4月号
品切れ中
condition: 並

39年10月に施行されることになる「映画法」をめぐっての大座談会が掲載されている号。知義は、『演出演技に限って」と題し、映画「モダンタイムス」などの評を寄せています。22.3p×15p、184頁。


演劇論 唯物論全書
新協劇団/三笠書房/1936年
品切れ中
condition: 並、函付

進歩的演劇に関心をもつ人々のために、演劇全般に関する総括的知識を提供するために編まれた本。新協劇団が執筆。17p×12p、224頁。


生誕100年 安井仲治 写真のすべて
渋谷区立松涛美術館/共同通信社/2004年
品切れ中
Condition;良

松涛美術館で開催された安井仲治の初の本格的な展覧会のカタログ。時代の深層を洞察し、生の不条理にまで切り込んで写真表現にすべてを捧げ、38歳の若さで病に没した安井の全貌を伝えるカタログ。1937年、大阪朝日会館で上演された、新協劇団公演『どん底』(知義・演出)の楽屋や役者を撮影した写真が掲載されています。29p×22.5p、321頁。→more


中央演劇 二月号
小林一三、村山知義ほか/中央演劇社/1937年2月
品切れ中
Condition;並

木村綿花・主宰の、演劇と随筆の雑誌。知義が籌子に宛てた「獄中書信抄」(1934年12月14日〜12月16日)と、一幕舞踊劇『大蛇消え失せる』が掲載されています。この芝居は、八百蔵(現中車)から、野心的な舞踊劇をやりたいと依頼を受けて創作したもので、ある湖の大蛇の話を描いた、朱雀朝から現代に移る舞踊劇で、水力電機に売るか、観光地にするかの村会議員の会議の場なども描かれている。22p×14.8p、108頁。


テアトロ 第六巻第二号
村山知義ほか、知義・表紙絵、柳瀬正夢・扉絵/テアトロ社/1939年2月号
品切れ中
condition: 並、表紙少ヤブレ

1934年に『新劇の大同団結』提唱をうけ、発行された「テアトロ」。この号では、知義の論文『演技について』のほか、38年、12月14日〜20日におこなわれた新協劇団公演、久板栄二郎作『千万人といえども我行かん』(知義・演出)の上演写真を掲載。22p×15p、134頁。


テアトロ 第六巻第五号 五周年記念号
村山知義ほか、知義・表紙絵、柳瀬正夢・カット扉絵/テアトロ社/1939年5月号
品切れ中
condition: 並

1934年に『新劇の大同団結』提唱をうけ、発行された「テアトロ」の5周年記念号。この号では、知義の論文『批評について』のほか、秋田雨雀、河竹繁俊らによる、『新劇35年史を語る』などを掲載。22p×15p、93頁。


帝国の銀幕 十五年戦争と日本映画
ピーター・B・ハーイ/名古屋大学出版会/1995年初版
品切れ中
condition: 並

1931年から1945年までの戦時下、「大日本帝国」の統制下での映画と社会を描き出した本。知義の初監督作品『恋愛の責任』(1936年P.C.L.)が紹介されています。21.5p×15.2p、492頁。


現代日本の藝術
板垣鷹穂/信正社/1937年初版
品切れ中
condition: 函少ヨゴレ、本体良好

板垣鷹穂が、1933年から1937年に発表した論文のなかから、現代の日本藝術界を構成している種々の現象について書いたものを収録した本。五十殿利治氏は、「大正期新興美術運動の研究」のなかで、1930年前後に台頭した板垣鷹穂に代表される機械美学や機能主義を核とするモダニズムを、大正期新興美術運動と、抽象表現主義や超現実主義のグループとの中間点あるいは転換点と考えられると論じている。19p×13.2p、636頁。


中央公論 第五百八十六号
村山知義、佐佐木信綱ほか/中央公論社/1936年9月
品切れ中
condition: 並

知義のキリスト教に対する屈折した心情が読み取れる重要な小説『獣神』が掲載されている号。そのほかに佐佐木信綱の注解による「紅葉山人の日記」を収録。22p×14.8p。


美術雑誌 アトリエ 舞台美術号
村山知義、伊藤熹朔ほか/アトリエ社/1936年9月
品切れ中
condition: 並

アトリエの舞台美術特集号。画家のレジェが舞台美術を担当した「世界創造」や、ピスカトール演出の「ラスプーチン」、、メイエルホルド演出・ポポバ舞台美術の「堂々妻に姦通された夫」などの構成主義舞台など、20年代の興味深い写真が多数掲載されています。知義の舞台装置としては、「三人のイワンの喧嘩した話」(34年12月、新協劇団第2回公演)、「ブブス先生」(29年5月、劇団築地小劇場公演)、「マンハイム教授」(36年2月、新協劇団公演)の舞台写真を紹介。知義の論文『演出者と舞台装置』も掲載。26p×18.9p、88頁。


汽車 小学科学絵本・第四巻 
辻二郎、村山知義・画/東京社/1937年
品切れ中
condition: カバーなし、鉛筆による落書き多し

日本初の科学絵本シリーズ「小学科学絵本」(12巻まで刊行)。第4巻の『汽車』では、画を知義が担当。構成派的な画風の画もあり、興味を引きます。21p×19.2p。


新潮 新年特大号
伊藤整、村山知義ほか/新潮社/1937年
品切れ中
condition: イタミ

知義の小説『寒い廊下』が掲載されている号。


素絹 杉本良吉と私
吉田好尚、杉山智恵子/劇団風の子出版部/1987年初版
品切れ中
condition: 並、ややヨゴレ

杉本良吉の実弟の著者が、思い出を綴った本。杉本の妻だった、杉山智恵子の遺筆もともに収録。知義と杉本良吉との最初の出会いは、日本プロレタリア芸術連盟所属の前衛座に、杉本が試験を受けにきたとき。1927年に築地小劇場での前衛座公演「ロビンフッド」に、知義は、ロビンの役を杉本にふった。その後、左翼劇場となり、知義の演出助手から翻訳などと器用にこなし、32年4月には知義の戯曲「志村夏江」を彼が演出した。ところがその舞台稽古の朝、不意に踏み込んできた数人の刑事に知義は、戸塚署へ連行され、杉本はその舞台稽古の途中、築地小劇場の楽屋から「皆さん、さよなら」と叫んで地上へ飛び降り、そのまま地下にもぐった。そして38年年1月2日、杉本は岡田嘉子を伴って、樺太からソ連へ越境するという世間を驚かす事件がおこる。19.5p×13.8p、591頁。


デッド・エンド
シドニー・キングスレイ、村山知義/テアトロ社/1938年初版
品切れ中
condition: 並、裏表紙少ヤブレ

シドニー・キングスレーの戯曲を、中村雅男が翻訳。築地小劇場で、新協劇団による公演がこの年の9月17日から28日におこなわれるが、この本には、知義による詳細な、「『デッド・エンド』演出プラン」も収録されています。19.8p×13.5p、284頁。


総合雑誌 自由 三月終刊号 (復刻版?)
葉山嘉樹、村山知義ほか/自由社/1938年3月 (復刻版?
)
品切れ中
condition: 並

知義の小説『父』が掲載されている号。明記はありませんが、本の状態からして復刻版と思われます。21p×14.8p、184頁。


新劇運動回想
野々村潔/芸団協出版部/2001年初版
品切れ中
condition: 良

岩下志麻の父である著者の新劇回想録。知義が創立した新協劇団、そして戦後の第二次新協劇団、その後、薄田研二らと劇団中芸を創立、やがて新協と合同して東京芸術座へと、知義とともに、新劇の第一線で活躍。この本では、1939年の、村山知義・監督第二作品『初恋』のことがくわしく語られています。この映画は、知義の妻・籌子の高松の実家である岡内家をロケ地にして撮影がおこなわれました。19.5p×13cm、242頁。


演技論集
村山知義/テアトロ社/1939年初版
品切れ中
condition: ヤケ、ヨゴレ

知義が新劇の歩みの中で、必要に応じて書いてきた小論のなかから、演技に関係のあるものを選んでまとめた本。「ターキーに贈る言葉」や「北林谷栄」「水谷八重子」のことなどや、映画についても述べています。この年の6月、自ら脚本・監督した映画『初恋』(東宝+新協劇団)が公開されています。18p×12.5p、346頁。


随筆雑誌 新風土 二月号
西田幾多郎、村山知義ほか/小山書店/1939年2月
品切れ中
condition: 並

知義が1938年に朝鮮へ行ったときのことを綴った『朝鮮の黄金』が掲載されている号。ほかに、高村光太郎『智恵子の切紙』、川端康成『木曾馬籠』など。22.1p×15.2p、48頁。


若草
村山知義、舟橋聖一ほか/寶文館/1939年9月号
品切れ中
condition: 並、表紙に書き込み、背少ヤブレ

この号に、知義は、小説『幸福な娘』を寄稿。22p×15p、156頁。


博浪沙
高村光太郎、村山知義ほか/博浪社/1940年5月号
品切れ中
condition: 並

この号に、知義は、小説『長崎の支那人街』を寄稿。22p×15p、32頁。


新協劇団・自由劇場回想公演 「どん底」「遁走譜」パンフレット
村山知義、秋田雨雀ほか/新協劇団東京後援会/1940年
品切れ中
condition: 並

知義の「どん底」演出ノートが掲載されています。秋田雨雀の「自由劇場の環境について」なども掲載。21.5p×14.5p、37頁。


彷書月刊 特集・ダダイスト・村山知義の肖像
五十殿利治、水沢勉ほか/弘隆社/2001年6月号
品切れ中
condition: 並

彷書月刊の村山知義 特集。充実した執筆陣で、知義の、ベルリン時代の行動から、ダダイストとしての活躍などが浮き彫りになっています。さらに、鄭大成による論文で、1945年の朝鮮での知義の行動がはじめて明らかにされています。21p×15p、95頁。


伝説の舞姫 崔承喜 金梅子が追う民族の心 プログラム
藤原智子/岩波ホール/2000年
price: \1,000
condition: 良

岩波ホールで上映された映画『伝説の舞姫・崔承喜』のプログラム。知義は、生涯で最も感動したものの一つに崔承喜の踊りをあげている。25.6p×18.2p、32頁。


生誕100年 村山知義[肖像画]展
五十殿利治、光田由里ほか/第一生命保険相互会社/2001年
品切れ中
condition: 良

知義のアヴァンギャルド作品の紹介がさかんにおこなわれている昨今ですが、この第一生命ギャラリーの展覧会では、肖像画のみに光を当てて構成したもの。ベルリン時代のほか、1944年に銀座画廊で開催した「村山知義人物画個人展覧会」や、45年に京城(ソウル) の三越百貨店ギャラリーで開催された肖像画展など、これまでほとんど知られていなかった知義の一面が紹介されています。とくに、朝鮮滞在期(1945年)の行動について精査した鄭大成の論文は貴重。21cm×14.8p、55頁。


八・一五敗戦前後
村山知義、山本安英、八田元夫ほか/汐文社/1975年初版
品切れ中
condition: 並

さまざまな分野で活躍する12名の8月15日の終戦体験を綴った本。知義は、1940年の三度目の入獄から、朝鮮で迎えた敗戦のこと、そして日本への帰国までを記述した『朝鮮での敗戦」を寄稿。第二審の裁判長からの一案で、京城の朝鮮演劇文化協会の嘱託という名義で、1945年3月に朝鮮へ渡り、その地でも精力的な活動を行っています。19cm×13cm、295頁。


評伝 金史良
安宇植/草風館/1983年初版
品切れ中
condition: 良

1939年の小説『光の中に』で知られる金史良の評伝。金史良は、1936年に新協劇団に所属していた友人・安英一の紹介で知義に会い、その後、芝浦の朝鮮人部落の現状を書いた戯曲「不思議な虫」を持って来たが、知義の検挙により上演されることはなかった。1945年に朝鮮に渡った知義は、敗戦後に秘密に国境を越えて京城に来た金に会い、塹壕の中で書いた「胡蝶」という朝鮮語の戯曲を示され、知義は、その戯曲に感激。すぐに「革命劇場」か「アロー劇場」で上演しようときめたが、稽古にかかる直前に知義は朝鮮を離れなけらばならなくなり、一方、金は再び中国にむかった。19p×13p、275頁。


韓国・朝鮮と向き合った36人の日本人 
舘野アキラ・編著/明石書店/2002年初版
品切れ中
condition: 並

幕末・明治期以降から現代までの時代において朝鮮との関わりの深い36人の代表的日本人を取り上げ、日本人の朝鮮観全体を明らかにしようとした本。知義に関しては、舘野の「いつも陽の当たる場所にいた“理解者”」と題した文章で、在日朝鮮人の演劇活動への協力や、金史良とのこと、38年公演の『春香伝』のことなどが論考しています。19.5p×13.3p、231頁。


戦後非日文学論
林浩治/新幹社/1997年初版
品切れ中
condition: 並

91年刊の評論集「在日朝鮮人日本語文学論」の第2弾。金達寿・金石範・柳美里などのほかに、村山知義と朝鮮についての評論をまとめたものあり。1948年に発行された知義の小説集『明姫』についてや、中野重治の知義の朝鮮行きについての疑問、などを論考しています。19.5cm×13.5p、222頁。


新小説 二月号
石川達三、村山知義ほか/春陽堂/1946年2月
品切れ中
condition: 並

知義の『十日間の新劇界』が掲載されている号。朝鮮から帰国してから十日間のことが書かれています。21p×14.4p、98頁。


ありし日の妻の手紙
村山籌子、村山知義・編/櫻井書店/1947年初版
品切れ中
condition: 並

朝鮮から帰国した知義を鎌倉の長谷で待っていたのは、重い肺結核を患った妻・籌子。彼女は、46年8月4日に息を引き取ります。この本は、籌子が、三度の獄中の知義に宛てた手紙51通を収めた本。手紙には、知義と籌子が1930年以来、親しく付き合ってきた人々のことも、たくさん書きしるされています。標題を中野重治が書いている。18p×12.8p、152頁。


亡き妻に
村山知義/櫻井書店/1949年再版
品切れ中
condition: 並

46年8月に亡くなった妻・籌子の枕頭で書かれた随筆集。題字と絵は、富本憲吉の妻・一枝で、籌子の親友。17.7p×12.5p、239頁。


三枝博音と鎌倉アカデミア 学問の理想を求めて
前川清治/中公新書/1996年初版
品切れ中
condition: 良

昭和21年、鎌倉に、新しい日本にふさわしい教育を目指す市民たちによって生まれた小さな大学〈鎌倉アカデミア〉。知義は、この学校の演劇科の課長に就任しています。わずか4年半しか存在しなかった学校でしたが、教育の一理想として今日なお語りつがれています。二代目学長・三枝博音を通して、鎌倉アカデミアの精神を伝えています。17.3p×11p、213頁。


鎌倉アカデミア断章 野散の大学
高瀬善夫/毎日新聞社/1980年初版
品切れ中
condition: 少ヨゴレ

知義も演劇科の科長を務めた「鎌倉アカデミア」について、著者が長年連載してきたものに加筆して一冊の本としてまとめたもの。19.5p×13.5p、220頁。


改造
村山知義ほか/改造社/1946年6月号
品切れ中
condition: 並、表紙に蔵書印

シーモノフ、土方與志、知義の鼎談『日本の演劇』を収録。そのほかに、石濱智行「吉田内閣論」、鈴木安蔵「民主主義と社会主義」、林芙美子「ボルネオ・ダイヤ」など。21p×14.8p、112頁。


テアトロ 再刊1号
土方與志・村山知義・共同編集/河童書房/1946年10月号
品切れ中
condition: ヤケ

1934年5月に新劇の大同団結の機運にうながされ刊行された「テアトロ」。1940年8月に新協、築地両劇団解散と同時に刊行が中断されていましたが、戦後にようやく活動を再開、この号は、再刊第一号。知義の『演劇に関する当面の一般論』を収録。20.7p×14.7p、96頁。


書評 一月号
村山知義ほか/日本出版協会/1947年1月号
品切れ中
condition: 並

知義の『ア・ブロオク・詩十二』が収められている号。ほかに、坂口安吾『通俗と変貌と』、中野重治『戦後に出た文学の本』など。21p×14.8p、144頁。


冷蔵屍
村山知義・著・装幀/労働文化社/1948年初版
品切れ中
condition: 並

敗戦前後の小説を纏めた本。『母の手紙』(「新潮」1935年1月掲載)、『わかれめ』(「文学界」4月)、『父たち母たち』(「文芸」37年3月)、『島の保母』(「日本評論」5月)、『冷蔵屍』(「文学界」38年10月)、『母の愛』(「社会」46年)、『問答』(「新世代」47年)、『踊る人』(「新風」47年)、の8編を収録。18.5p×12.7p、278頁。


新劇の40年
土方與志、村山知義ほか、/民主評論社/1949年初版
品切れ中
condition: 並

新劇の歴史に大きな足跡を残した人物たちが語る『新劇の40年』。土方與志『灰色の築地小劇場』、八田元夫『わが演劇的小伝』、佐々木孝丸『左翼劇場由来記』、村山知義『一つの足跡』、河原崎長十郎『ある歴史の流れ』、山本安英『思い出』。附録として、トランク劇場・前衛座・前衛劇場・プロレタリア劇場・左翼劇場・新協劇団・新築地劇団の上演記録年表を収録。18.2p×13p、237頁。


新劇の再建
村山知義、知義・装幀/弘文社/1950年初版
品切れ中
condition: ややイタミ

1934年の新劇団大同団結の提唱から新協劇団の結成、そして戦後の新劇の再建、新協劇団の再開について詳細に語った本。18.2p×12.7p、416頁。


芝居噺 幕の内外で
津上忠/新日本出版社/1992年初版
品切れ中
condition:カバー本体、概ね良好

著者は、村山知義も創設にかかわった“前進座” で、『屈原』(1952年公演)の演出助手をはじまりとして、数々の劇作・演出の仕事にたずさわった人。著者の豊富な体験からくる興味深い演劇談義のなかで、村山知義の1934年の「新劇の大同団結」や、村山が生涯で400公演以上という驚異的な演出をこなせた理由などが語られています。19.6p×13.5p、229頁。


農村演劇 やり方と脚本集
村山知義・編/農山漁村文化協会/1953年2刷
品切れ中
condition:並

農村での演劇と、それに適した脚本を、紹介した本。終戦後の全国農村ではやった「やくざ芝居」から脱却して、相応しい優れた芝居を広めるにはどうしたらよいかを考察。18p×12.7p。


現代演出論 上下2冊
村山知義/早川書房/1957年初版
品切れ中
condition:並

知義が1945年に朝鮮に滞在していたときに、演出論の体系をまとめて書き付ける仕事に着手したが、まもなく終戦をむかえ、この仕事は、はかどらなかった。その後、新協劇団をたちあげ、あらためて体系的な演出論を叙述する必要性から、この本を出版。演出の歴史の概要、創造方法、訓練方法、演出の仕事の実際と順序などが述べられています。18.7p×13.1p。


霧と砦 東宝大争議の記録
伊藤雅一/連合通信社/1965年初版
品切れ中
condition: 並

1948年から200日にわたった日本労働争議史に特筆される東宝争議を、はじめて記録的に詳細にまとめた本。知義も争議に関わった人物として紹介されています。18p×13p、286頁。


子供の広場 創刊号 第一巻第一号
小川未明ほか、村山知義・表紙絵/新世界社/1946年4月
品切れ中
condition: ヤケ、表紙の端にヤブレ

第 2 次世界大戦後、平和と民主主義という新しい価値観の到来とともに、文化的・進歩的な児童雑誌の刊行があいつぎました。この「子供の広場」は、その代表的な雑誌。 その他、「赤とんぼ」「銀河」などがよく知られています。知義が表紙絵を担当。21p×14.8p、64頁。


子供の広場 第一巻第二号
藤森成吉ほか、村山知義・表紙絵/新世界社/1946年5月
品切れ中
condition: 並

表紙絵を知義が担当した号。21p×14.8p、64頁。


子供の広場 第一巻第三号
神近市子ほか、村山知義・表紙絵/新世界社/1946年6月
品切れ中
condition: 並

表紙絵を知義が担当した号。21p×14.8p、64頁。


子供の広場 第二巻第九号
松田解子ほか、村山知義・表紙絵/新世界社/1947年12月
品切れ中
condition: 並

表紙絵を知義が担当した号。21p×14.8p、64頁。


赤とんぼ 第一号
ケストナーほか/実業之日本社/1946年4月
品切れ中
condition: 背ヤブレ

戦後の民主主義的価値観の到来とともに、生まれた文化的・進歩的な児童雑誌。知義も、この号では登場していませんが、この雑誌に、挿絵や童謡などを積極的に寄稿しています。21p×14.8p、48頁。


赤とんぼ 第三号
サトウ・八チロー、高木東六ほか/実業之日本社/1946年6月
品切れ中
condition: 背小ヤブレ

この号では、サトウ・ハチローの詩に知義が挿絵を寄せています。21p×14.8p、48頁。


赤とんぼ 第八号
サトウ・八チロー、高木東六ほか/実業之日本社/1946年11月
品切れ中
condition: 並

この号でも、サトウ・ハチローの詩に知義が挿絵を寄せています。21p×14.8p、64頁。


プラーグの栗並木の下で 新協劇団第40回公演パンフレット
村山知義ほか/新協劇団/1946年4月
品切れ中
condition: 並

1946年4月25〜5月5日、第一劇場で上演された、新協劇団第40回公演、シーモノフ作・土方与志演出『プラーグの栗並木の下で』(監修・装置・知義)のパンフレット。知義の『新協劇団の方針』掲載。21p×15.2p、19頁。


武器と自由 新協劇団第43回公演パンフレット 
村山知義ほか/東宝/1947年3月
品切れ中
condition: 並

1947年3月6日〜17日に、有楽座で上演された新協劇団公演『武器と自由』のパンフレット。演出、於有楽座。敗戦翌年の1946年に新協劇団を再開。「武器と自由」は、新協劇団第43回公演。25.9p×18.3p、6頁。


火山灰地 俳優座第6回公演パンフレット
久保栄ほか/東宝/1948年3月
品切れ中
condition: 並

1948年3月の俳優座公演『火山灰地』(作・演出・久保栄)のパンフレット。知義は、久保栄の戯曲「火山灰地」をプロレタリア・リアリズムの見地から天才的な作品と絶賛し、知義自身も、1938年の新協劇団公演や、戦後の劇団民芸の公演で演出をしている。25.7p×18p、8頁。


農民演劇論 新文化双書
村山知義/岩狭書房/1947年
品切れ中
condition: 背イタミ

自分たちで演劇をやりたいという農民たちに、どうあるべきか、どうやるべきか、の基本的なことがらを伝えるために書かれた本。知義自身が描いた舞台装置や道具が掲載されています。17.8p×12.7p、142頁。


流と子供
江口渙、装幀・挿絵・村山知義/櫻井書店/1947年初版
品切れ中
condition: 裏表紙に少ヤブレ、表紙に蔵書印

マルクス主義の立場をと り作家同盟の中心で活躍 した著者の童話集。知義と江口は、1925年に日本にプロレタリア芸術運動が初まり、日本プロレタリア文芸連盟ができた時からの友人。18.4p×12.5p、202頁。


最後の夜
江口渙、装幀・村山知義/新興出版社/1948年初版
品切れ中
condition: 並

マルクス主義の立場をと り作家同盟の中心で活躍 した著者の小説集。知義と江口は、1925年に日本にプロレタリア芸術運動が初まり、日本プロレタリア文芸連盟ができた時からの友人。18.4p×12.5p、202頁。


月え昇った男 科学大冒険読物
ポー原作、八木仁平・訳、装幀・挿絵・村山知義/眞光社/1948年初版
品切れ中
condition: 並

エドガー・アラン・ポー原作の小説に知義が装幀・挿絵を描いてよせた本。そのほかに「うずまき」を収録。18p×12.5p、156頁。


黄金鳥 他八篇 三重吉童話読本第四巻
鈴木三重吉、装幀・挿絵・村山知義/明日香書房/1948年初版
品切れ中
condition: 並、背少イタミ

鈴木三重吉が、「赤い鳥」に発表した童話の中から、坪田譲治が編纂した三重吉童話読本の第四巻。この巻では、知義が、装幀と挿絵を担当しています。18.7p×12.3p、201頁。


こねこの鏡吉 スイス童話
近藤春雄・訳、装幀・挿絵・村山知義/愛育社/1949年初版
品切れ中
condition: 並

スイス童話を近藤春雄が翻訳し、知義が表紙・挿絵を担当した本。知義の戦後童画の画風の典型が見られます。18.3p×13p、130頁。


一幕物戯曲集 別冊テアトロ第一号
寺島アキ子ほか/河童書房/1949年初版
品切れ中
condition: 裏表紙ヤブレ、背イタミ

若い世代の演劇人、さまざまな職域で演劇に関心をもつ人々のために刊行された「別冊テアトロ」の第一号。寺島アキ子「台所会議」、高橋貞夫「海の見える国立病院」などの戯曲を収録。18p×12.5p、240頁。


私たちの劇 教室文庫
村山知義、知義・挿絵/国民図書刊行/1950年4版
品切れ中
condition: カバーに少ヤブレ

演劇をやりたい少年少女たちに役立つようにと書かれた本。知義自身の挿絵で丁寧に説明されています。13.5p×13p、121頁。


学校劇読本 四年生
八田元夫ほか、知義・表紙絵・挿絵/実業之日本社/1953年初版
品切れ中
condition: 並

子供の劇に対する興味を、素直に伸ばし育てるために、学年別の劇学習のありかたを、子供たちにもわかりやすく書かれた学校劇指導書。知義の表紙絵や扉絵、挿絵を収録。21.5p×15p、182頁。


プラトン・クレチェット 新協劇団第3回研究公演パンフレット
村山知義ほか、知義・表紙絵/新協劇団/1954年
品切れ中
condition: 並

1954年、飛行館ホールで上演された新協劇団の研究公演第3回目の公演パンフレット。演出は、程島武夫。本公演とは別に、収益が難しい公演を、研究公演として、小規模上演をしていたようです。25.6p×18p、17頁。


ネクラソフ サルトル全集十七巻
サルトル/人文書院/1956年
品切れ中
condition: 並

ジャン・ポール・サルトルの戯曲。56年の新協劇団公演で、この戯曲を舞台化し、知義が、演出・舞台装置を担当している。


狂気と天才 サルトル全集十四巻
サルトル/人文書院/1956年
品切れ中
condition: 並、少書き込み

ジャン・ポール・サルトルの戯曲。63年の劇団民芸公演で、この戯曲を舞台化し、知義が、演出・舞台装置を担当している。


笛 礼服 新協劇団十一期生研究公演パンフレット
村山知義ほか/新協劇団/1957年
品切れ中
condition: 並、チラシ付

1957年7月の新協劇団研究所の第十一期生公演パンフレット。演出・程島武夫。25.8p×18p、13頁。


静かなる山々 新協・中芸合同公演パンフレット
村山知義ほか、佐藤忠良・表紙・カット/新協劇団/1957年
品切れ中
condition: 並

1951年に新協劇団から分裂した劇団中芸と、ふたたび合同しておこなった公演のパンフレット。彫刻家・佐藤忠良が表紙絵と、ところどころにカットを寄せています。25.6p×18.2p、32頁。


現代演劇講座 第1巻〜第6巻+別巻
木下順二ほか/三笠書房/1958年
price: ¥4,800
condition: 並、函付

1演劇の理論と歴史[木下順二・鈴木力衛編]/2演劇の実際[岡倉士朗・倉林誠一郎編]/3演技[宇野重吉・芥川比呂志編]/4世界の演劇T[倉橋健・岩瀬孝編]/5世界の演劇U[山田肇・杉山誠編]/6日本の演劇[河竹繁俊・下村正夫編]/別巻ラジオ・テレビのドラマ[内村直也・吉川義雄編] 。


京浜の虹 東京芸術座第二回公演パンフレット
村山知義ほか/東京芸術座/1959年
品切れ中
condition: 並  

1959年9月に、東京芸術座第二回公演として上演された『京浜の虹』のパンフレット。知義は、この年に劇団中芸と新協劇団が合体して東京芸術座を組織。26p×18.3p、26頁。


忍びの者
村山知義、挿絵・知義/理論社/1964年(13刷)
price: ¥1,000
condition: 並、函付  

1960年9月より、アカハタ日曜版で連載、62年、理論社より単行本として出版され、ベストセラーとなった『忍びの者』。昭和35年2月に、大阪歌舞伎座での演出が終わり、伊賀上野を訪れたとき、上野市の出納係で忍者の研究家でもある奥瀬平七郎という人物に会い、彼から忍者の話しを聞いたのが、創作のきっかけ。山本薩夫・監督により映画化もされ、忍者ブームのきっかけともなった作品。この上野市は、その後、忍者の町として有名になり、観光事業がさかんになった。 18p×13p、334頁。


忍びの陣 忍びの者第四部
村山知義、滝平二郎・装幀/理論社/1968年初版
price: ¥1,000
condition: 並、函付  

「忍びの者」第4部として、「文化評論」に連載された『忍びの陣』。真田十勇士をはじめとする忍者群が登場。


古い国 新しい芸術 訪中日本新劇団の記録
村山知義、木下順二ほか/筑摩書房/1961年初版
品切れ中
condition: 背若干ヤブレ、ヤケ  

文学座、俳優座、劇団民芸、東京芸術座、ぶどう座により結成された「訪中公演日本新劇団」。1960年の夏から秋にかけて、58日間、中国を訪れた。知義が団長で、副団長は、千田是也、滝沢修、山本安英、杉村春子。知義の『顧みて、ひっくるめて』、杉村春子『北京の女優』などを収録。21p×15p、276頁。


はじめての美術 絵本原画の世界展
村山知義、長新太、池田龍雄ほか/練馬区立美術館ほか/2002年
price: \2,000
condition:良好、やや背ヤケ

戦後の絵本史のなかで最も高い評価を受けている「こどものとも」(福音館書店)の原画を中心に紹介した展覧会のカタログ。画家、イラストレーター、漫画家、彫刻家などさまざまなジャンルの作家が参加していたのがわかります。知義の作品は1965年4月「こどものとも」109号の「しんせつなともだち」が紹介されています。29.5cm×22.7cm、209頁→古書でたどる村山知義


いっすんぼうし
村山知義・文と絵、関敬吾・監修/フレーベル館/1979年2刷
price: \1,800
condition: カバー本体良好

知義の絵と文による古典「いっすんぼうし」。この本はなぜか古書店でもほとんど見つけることができません。関敬吾の解説も収録。26.5cm×21cm、32頁→古書でたどる村山知義


リアリズム演劇論
菅井幸雄/未来社/1966年初版
品切れ中
condition: 並、函ややイタミ  

リアリズム演劇について、著者が1959年以来書いてきた文章から、その本質的な問題に関係のあるものを選んでまとめた本。19.3p×13.6p、353頁。


ワタリ(三) 白土三平 選集16
白土三平、村山知義/秋田書店/1970年初版
品切れ中
condition: 並、函に若干イタミ  

白土三平は、知義のアヴァンギャルド時代からの友人・岡本唐貴の息子。白土三平の忍者シリーズは、知義の「忍びの者」の影響を多少なりともうけているらしい。知義の『三平漫画について』を収録。21p×15p、418頁。


労演運動
阿部文勇、菅井幸雄、編/未来社/1970年初版
品切れ中
condition: 並  

1949年に創立した、勤労者演劇協会(労演)。独自な民主的観客組織として生まれた労演の歴史と現在、そしてその根本的な意味を体系的に論じたものがないため、この時点まで発表されてきたもののなかから重要なものをまとめて一冊の本にしたもの。知義の『観客組織について』(1956年9月「テアトロ」掲載)を収録。18.8p×13p、304頁。


無刀の伝 柳生新陰流極意
村山知義/新日本出版社/1972年初版
品切れ中
condition: 並  

赤旗日曜版に、1971年9月から、翌72年6月まで連載された長編小説。柳生家の消長を、出きるだけリアルに描こうと企てたもの。19.5p×13.7p、428頁。


悔いなき命を
岡田嘉子/公済堂/1973年初版
品切れ中
condition: 並  

杉本良吉とともに、ソ連へ亡命した岡田嘉子が、日ソ間の交流が開けて34年ぶりに帰国し、書き上げた自伝。昭和12年1月1日から3月末までの日記を収録。また、知義が「女優岡田嘉子について」という一文を寄稿している。19.5p×13.4p、256頁。


ルパシカを着て生まれてきた私
岡田嘉子/婦人画報社/1988年3版
品切れ中
condition: 並  

杉本良吉とともに、ソ連へ亡命した岡田嘉子が、34年ぶりに帰国して10年後、「婦人画報」に連載した“聞き書き”を1冊にまとめたもの。19p×13.3p、229頁。


ドラマが成り立つとき
木下順二/岩波書店/1981年初版
品切れ中
condition: 並、函付  

木下順二が、『子午線の祀り』の構想、執筆、上演にかかりきりの時期に書かれたものから、演劇やことばに関するものを集めたもの。


労働者作曲家 荒木栄の歌と生涯
神谷国善/新日本出版社/1985年初版
品切れ中
condition: 並、記名あり  

「うたごえ運動」を起こし、三池闘争の中で「三池の主婦の子守歌」「がんばろう」等十数曲をつくった荒木栄の生涯を追った本。彼の生涯を舞台化した、『ある労働者作曲家の生涯』(1966年 10月23〜27日、東京芸術座第18回公演)を知義が演出している。また、この本の中で、「東京労演・活動月報」に寄せた知義の文章『「ある労働者作曲家の生涯」をなぜ上演するか?』が収録されている。19p×13p、245頁。


戯曲 ベートーベン ミケランジェロ
村山知義/新日本出版社/1995年初版
price: ¥980
condition: 良

芸術と政治の関係を作品世界に大きく内包し、二人の偉大な芸術家の実像に迫った、知義晩年の戯曲2編を収めた本。自らによる解説「脚本と演出について」も収録。「ベートーヴェンは、1976年 3月4〜8日、東京芸術座公演(民主主義演劇誕生50周年記念)で知義の演出で上演、「ミケランジェロ」は、費用がかかりすぎるということで、上演されなかった。20p×13.5p、194頁。